仕事納めの日の帰り道、バスで帰宅中、
優先席に座っていたおじいさんがおもむろに立ち上がり、
「ここは○○ですか?」って聞くので、「まだ先ですよ」と答えました。
おじいさん「ありがとうございます」と着席。
しばらくして、sasaより年上の女性が先ほどのやり取りを聞いていたようで、
おじいさんに「○○町ですか?○○団地ですか?」と聞きました。
確かに同じ町内でもバス停間違うと、無駄に歩かないといけなくなるので、
これ大事。
おじいさん、頭をひねりながらも、不安げに
「○○団地やったと思う…。普段バス乗らんですけん…。」
○○団地に着いて教えてあげると、よろよろと立ち上がり、
ニモカカードを機械に当てたところで
「乗車地が登録されていません」の機械アナウンス。
運転手さん「どこから乗られたんですか?」と不機嫌な声。
おじいさん、頭をかしげるばかり。
運転手さん「どこからか言ってもらわないと登録できないんですよ(怒)」
おじいさん、固まる…。
このおじいさん怒られないといけないのか!?
このおじいさんが明確に答えられないの明らかだし、
今ここで問いつめても仕方ないじゃん。
しばらく沈黙が続く…。
運転手さん、出発できずにイライラ。
sasaより前のバス停から乗ってたことは確かで、そうなると料金固定なので
それを言おうかと思っていると、先ほどの女性が
「天神ですか?博多駅ですか?」
おじいさん「天神・・・」
運転手さん「じゃあ、天神ですね」登録ピッピッ。
おじいさんヨロヨロしながら下りていきました。
そのやり取りを見ていた他の年輩の方が
サポートした女性に「あなたいいこと言ったわね。
あんなに問いつめてもわからないんだから」
そうなのよ。
あのギスギスした態度は疲れているのかしら。
年末だからどこも渋滞してて、
運転手さんはほとんど休まずに運転し続けてるのかもしれない。
訳わかんない客が多くて妙なクレームに頭下げてたのかもしれない。
でも、おじいさんは決して図々しくもなく謙虚で、
バスが走り去る時、バスに向かって「ありがとうございました」
と頭を下げてたのです。
バスの中も、みんな仕事が終わってヤレヤレって感じで
先を急ぐとかイライラした雰囲気でもなかったの。
いくら疲れてても悪意のない人に怒りたくはないなと思ったよ。
というか、親のこととかsasa自身の将来とか考えると
おじいさんの姿は他人事ではない気がするのよ。
運転手さんもそう若いわけでもなかったんだけどね。
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