■日時:2025年1月5日(日)12:00、7日(火)12:00
■会場:博多座 1階、3階B列センター
■音楽:トム・キット
■脚本・歌詞:ブライアン・ヨーキー
■訳詞:小林 香
■演出:上田一豪
■出演
ダイアナ:望海風斗
ゲイブ:甲斐翔真:
ダン:渡辺大輔
ナタリー:小向なる
ヘンリー:吉高志音
ドクター・マッデン:中河内雅貴
ご縁がありまして2回観劇。
ミュージカルだけど内容的につらそうなお話で
それほど期待したわけではなく
1回目はまあまあだなあと思っていてたのですが
2回目でいやいや結構良かった。
息子の死、母は双極性障害で精神科治療、
愛されない娘、妻を支えようともがく夫
などキツイ作品ですが、
テーマがわかりやすい。
normalじゃない人間ばかりだけど
いや、そもそもnormalっていったい何?
だいたいnormalであればいいじゃん!
ロックミュージカルで
階段下りでゲイブが歌うシーンは
RENTのミミのようです。
ここ、かなりのロック調なので
ガナる声で歌詞が聞き取れなかったのが残念。
それにしても、甲斐くんめきめき主演クラスに上ってきてますね。
それも納得。
身体は大谷翔平か?と思うようなムキムキに
ずっとぴちぴちTシャツなので体幹ガッチリ。
繊細な歌もイケてて、特に高音がとてもいい。
歌が上手な人はたくさんいるだろうから
あの高音ビブラートヴォイスが強力な武器なのでは?
望海さんはとても強かった。
特に1幕はちょっと強すぎるほど。
もちろんお芝居も伝わるし
悲しみのシーンは泣かせる。
若い二人の歌は優しく紡ぎあう「Hey♪」がとてもいい。
相手に少しずつ寄り添っていく感じがゾクゾクします。
ナタリーは自分も母親みたいな双極性障害を発症することを恐れていて
それが心配でなかなかヘンリーに近づけないのを
優しく包み込むヘンリー。
ヘンリー自身も薬をやっていて決してnormalなわけではなく
それでも互いに支えあおうとする姿が健気。
小向なるちゃん、吉高志音くん、すぐ次の作品も決まってて成長株ですね。
父ダンはダイアナを愛してるのは確かだけど
精神科医との面談も立ち会わないのが不思議だった。
電気療法もすすめるし、途中ダイアナが怒るように
理解はできてない。
でもラストのゲイブとの対峙シーンで
最終的にはゲイブに囚われていたのは
ダイアナよりもダンのほうだったのだ。
ダイアナと一緒に悲しみに沈むわけにはいかず
現実を見ることができず、ゲイブの死から目を背けてきた。
ダイアナがつらい以上に自分の方がつらかった。
そんな父を優しく包むゲイブ。
やっとゲイブの名前を口にできて、
ゲイブの死とともに壊れそうな自分を受け入れ、
最後は次に向かうために精神科を紹介してもらう。
旅立つダイアナ、
残って支えあうダンとナタリー
そこにはヘンリーもいて。
甲斐くんは同じ形のTシャツの色が次々と変わります。
6人の衣装の色には意味があって
青:normal
赤:crazy
黒:闇
紫(赤+青):next to normal
ラストでダイアナが紫だったのは
ある意味ハッピーエンドだったんじゃないかな。
2回観てよかった。
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