Category Archives: ミュージカル・お芝居

博多座『二都物語』


■日時:2025年7月11日(金)12:00
■会場:博多座E列
■出演:
シドニー・カートン:井上芳雄
チャールズ・ダーニー:浦井健治
ルーシー・マネット:潤 花
マダム・ドファルジュ:未来優希
エヴレモンド侯爵:岡 幸二郎
バーサッド:福井貴一
ジェリー・クランチャー:宮川 浩
ドファルジュ:橋本さとし
ドクター・マネット:福井晶一
ジャービス・ロリー:原 康義
ミス・プロス:塩田朋子
弁護士ストライバー:原 慎一郎
荒田至法、榎本成志、奥山 寛、河野顕斗、後藤晋彦
砂塚健斗、田中秀哉、常住富大、福永悠二、丸山泰右
山名孝幸、横沢健司、彩花まり、石原絵理、岩﨑亜希子
音道あいり、樺島麻美、北川理恵、島田 彩、原 広実
玲実くれあ

TDVと同時発売で、
即完売のTDVに比べて苦戦してたので心配してました。
今日も満員御礼とはならず。

お話地味だもんなあ。

が、とても良かった。
作品というより、王子の素晴らしさよ。
もう第一声から素晴らしかった。
これが「レベチ」というものだ。

あの包み込むような歌声。

そして、今回は珍しく酔いどれのダメ男設定。

なので、酒場にいるシーンがとても新鮮。
酒場のシーンってよくあるけど、
まあサイゴンではちらっと出たけど、
普段は王子とは関係ないところで進行するシーンなので、
丸ごと入ってることは滅多にないもんなあ。

仕事自体は弁護士という立派な立場だから
相当飲んだくれで不謹慎じゃないと
「俺はルーシーには相応しくない!」にはならないもんね。

そして、浦井くんの若々しさには驚いた。
スーッと爽やかな青年が現れて、いやこれ20歳くらいに見えるわ。
あのキャラだからあんまりカッコいいとかいう感覚はなかったのだけど
浦井くんってかっこいいね。

常套の物語なら、
ルーシーもほんとはシドニーに心惹かれてるのに
流れでチャールズへ、ってことになるわけですが、
今回は若干先着順のようなところもあったものの
チャールズと相思相愛なのは間違いないよう。

それを温かく、さみしげに見守るシドニー。

チャールズについては、
そもそもおじさんの非道とは関係ないのに
親戚ってだけで逮捕されるもんなの?
とかは時代性とかお国がらとかの違いなのかなあ

未来優紀さん、圧がゾフィー
岡さんは、ネタか?と思うほどのピエロメイクなのに
最後はアンジョ体勢だったのがツボだった

チャールズとルーシーの娘をシドニーは我が子のように可愛がり、
寝る時は横に並んでお祈り。
チャールズ、娘、シドニーが並んだシーン
(ここで「今は子どものままで」だっけ?)
はたまらなかった。

で、みなさん同じだと思うけど、
今回演出の変わった青いマフラーね。
入れ替わるためには、マフラーもチャールズにかけようとしたものの
ルーシーからもらったこれだけは手放せない
と思い返すところ。

周りもハンカチ出したりすすり泣きしたり。

こんないい作品だなんて知らなかったわ。
たった1回しか観られなかったのが残念でならない。
みなさん感動してたものの、満席じゃないから
みんなが精一杯拍手してても、音が小さい。
素晴らしい作品なのでみんな見ようよ!
満席じゃないと再再演にならないからさあ。
次回もこの二人で観たい。

井上 芳雄 トーク&ミニライブ 本編@九州国立博物館

さて、本編スタート。

20周年のイベントということで
まずは
「九州国立博物館開館20周年応援大使任命式」
任命証のようなものを
九州国立博物館富田館長から応援大使へ。

次に
館長と王子のトークショー

館長、かなり緊張していたそうですが
意外にトーク面白かった。
誕生日を迎えたばかりの王子に博物館グッズのプレゼント☆

さあ、ここで大貫さん登場して、
いよいよミニライブですよ。
*メモリー:ホールの上からふりそそぐ聖なる歌声
*この星空「二都物語」より
*雨がやんだら:ここでも歌うかあ~アピール強し
*最後のダンス「エリザベート」より:イントロからお馴染みの曲。
 ここにきてこのおどろおどろしい曲をどうして選んだのかなあ

で、ご本人正直に「用意してきたアンコール」の
*瑠璃色の地球
これは王子の声にも、地元福岡にも、響き渡る会場にもぴしゃりの曲。
とても美しい世界がひろがりました。

大貫さん「特別な場所ですねえ」
王子「今年一番上手に歌えてる」

地元ならではの貴重なライブありがたい。

はにわ店長二都物語バージョン

井上 芳雄 トーク&ミニライブ@九州国立博物館


■日時:2025年7月9日(水)18:30
■会場:九州国立博物館 エントランスホール

九州国立博物館開館20周年にあたり、
王子が応援大使に。
んん?王子、九国いったことあるんか?

九国自体は17時閉館で早めに着いたsasaは
いったん追い出されるんだろうなと思ってたら
入場予定者は館内で待機できた。

広いエントランスに設営が始まり
こんなとんでもなく高い天井の場所でライブって
どうなるんだろう?と見上げてると

後ろを背の高い男性が

大貫さんだ~!

パーテーションで囲っただけの会場の奥で
大貫さんのリハーサルがスタート。

空間や天井の広さに対する音の響きを確かめるように
小さく、大きく、速く、ゆったり、いろんな曲を弾く。
しばらく弾いた後、

え?

王子の「メモリー」が!

え~?
ここでリハーサル?

っていうか、ここでやるしかないしね。
王子だってこのとんでもない広さでいったん歌ってみないとね。

リハーサルであっても素晴らしすぎてね。
終った時には拍手喝采☆

次に「雨が止んだら」
そして「最後のダンス」

いやいや、私たち、2回ずつ聴けちゃうのか?

名取事務所公演『燃える花嫁』


■日時:6月29日 (日) 13:00〜15:10
■会場:北九州市劇場 小劇場 自由席
■作:ピンク地底人3号
■演出:生田みゆき
■出演:みのすけ(ナイロン100℃)、松本紀保、清水明彦(文学座)、
鬼頭典子(文学座)、平体まひろ(文学座)、森尾舞(名取事務所)、
西山聖了(名取事務所)、山下瑛司(文学座)

パラドックス定数、サロメカンパニーときて、
社会的テーマの劇団が気になる。
名取事務所も気になってたら北九州で公演があった。

多文化共生、移民受け入れ。
少子化の進む日本、
今後は外国人の力を借りなければやっていけない。
在日外国人は特定の地区にまとめられ
日本人のやりたがらない解体業を請け負う。
川口市のクルド人地区がモデルのようです。

移民への抵抗感/移民に助けられてる

移民たちは不遇な状況であっても
自国に戻れば命さえ保証されない現実。

真夏日に不満言ったり
社会に文句言ったり
そのレベルでないことが世界では起きている。
暑い暑い言うけど、少なくとも室内ではエアコンきかせて涼んでる。

そんなぬるま湯に気付いてゲリラに傾倒する若気の至り。
引き込もうとはしてないようで結果引き込むゲリラ。
そうやって仲間に引き込む策略はうまい。

人口は減り、円は安く、
働き方改革で仕事時間は減り
日本がこれから先進国であり続けるかギモン。

暗いテーマだけど、みのすけさんの高い声に救われ、
ゲリラ女性の森尾さんかっこよかった。
読売演劇大賞の優秀女優賞取られた方なんですね。

薄っぺらい感想ですが、面白い劇団はまだまだある見込み。

三谷喜劇「昭和から騒ぎ」

■日時:2025年6月27日(金)18:00 1時間45分
■原作:ウィリアム・シェイクスピア
■演出:三谷幸喜
■出演:大泉洋 · 宮沢りえ · 竜星涼 · 松本穂香 · 峯村リエ ·
松島庄汰 · 高橋克実 · 山崎一

シェイクスピアの喜劇を三谷幸喜が昭和の日本に置き換えて演出。
なにせこのキャストですのでチケット難関でした。

コメディとはいっても、ケラのようなアート挿入ではなく
シンプルなドタバタ喜劇な印象。
でも、先日のシェイクスピア研究者によると
原作をきっちり踏襲していたらしい。
前半吉本新喜劇を見に来たのか?という気分でしたが
後半はぐいぐい展開が進み、話に引き込まれていきました。

大泉さんは登場するだけで楽しそうな空気を出すし、
会場は終始大爆笑。
宮沢りえちゃんはあの美貌がもったいないくらいの
コメディエンヌぶりでした。
峯村さんのとぼけた存在感は相変わらず絶妙。

個人的にはそこまでお気に入りではなかったので
普通の面白さでした。