◆日時:2011年10月8日(土)18:00
◆会場;世田谷パブリックシアター
◆原作:伊坂幸太郎
◆演出:ラサール石井
◆出演:吉沢悠 河原雅彦 石井正則 小林隆 武藤晃子
小泉深雪 寺地美穂 町田マリー 春海四方
玉置玲央 陰山泰 筒井道隆
この演目を選んだ訳は、伊坂幸太郎作品というのと、
吉沢悠くん、筒井道隆さんという出演者に惹かれて。
吉沢悠くんは、しっかり者も、優しい彼氏もいい感じに演じるし、
テレビドラマ『JIN』での女形も艶っぽくてとても良かった。
舞台だとどんな感じなのかなあ。
で、感想は・・・
吉沢悠くん自体に問題があるわけじゃないんだけど、
その周りの共演者たちが芸達者すぎますね。
おかげで、主演オーラは弱かった。
まず河原雅彦さん演じる日比野のキャラがかなり強烈なの。
原作は、もっと普通の進行役っぽいのに、
河原日比野は、結構なチャラ男くん。
悪い人じゃなさそうだけど、信用してよいのかよくないのか?
河原さん演出作品はいくつか観たし、
嘉穂劇場『印獣』の時は、会場にいらしてた姿もおみかけし、
すらりと長身のイケメンさんだったけど、
河原さんにしかできない日比野像を作っていてスゴイわあ。
そして、筒井道隆さんね。
カカシの役なのよ。
最初はカカシ人形の後方でしゃべっていて、途中から生の筒井さんに代わります。
未来を予知できるカカシ。予知はできても、それを教えることはない。
誰かが不幸になることを知りつつ、助けてあげられない。
「わたしは、カカシですから…」の力の抜けた、諦めというか無力感の台詞が
はまりすぎてます。
そして、静かにしゃべるのに、とても聞き取りやすい。
他にも、石井正則さん、小林隆さん、存じ上げないけどきっと舞台の世界では強い女優陣?
そして、玉置玲央さんもタダモノじゃないな。
演出は、あんまりお金がなかったのかなあ?
セットは少なめで、映像を「活用」しているというより、
ちょっと安易かなあと思う部分もありました。
島に「カケテイルモノ」がそれ?っていうのも、
いまひとつ納得できていない。
「祈り」に込められた意味も理解不十分。
原作、最後まで読まなきゃ。
でも、この摩訶不思議な伊坂ワールドは好き♪
何より役者さんたちの力で楽しませていただきました。
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