ビリーに浮かれる日々なので、美しいバレエが見られる
くらいの気持ちで行ったのですよ。
が、予想外に重たい映画でした。
ウクライナの裕福とはいえない家庭に生まれた天才。
一流の教育を受けさせるにはお金がかかり、
お父さんもおばあちゃんも海外に出稼ぎに行き、
家族はバラバラに。
そんな家族をひとつにするためには、自分が早く一流のダンサーになるしかないと
セルゲイは人一倍練習に励む。
が、結局両親は離婚。
セルゲイのモティベーションはなくなり、薬や酒に溺れ、
史上最年少でプリンシパルになったロイヤル・バレエ団も
電撃退団。
お母さんの決めたレールを走らされた、
お父さんは海外に放り出された、
子どもの頃は訳もわからず、言われた道を走ってきたが、
大人になるにつれて、母親への反発が生じてくる。
家族をバラバラにしたのは自分、
結局元に戻せなかったのも自分、
バレエダンサーとしての重圧、
母親との葛藤、
など、凡人にはない苦悩がセルゲイを壊してしまう。
そしてダンサー引退を決めて撮影した作品だったが
2000万回を超える再生回数という反響に支えられ
「踊ることが好き」という気持ちを取り戻し、
今も踊り、さらには夢だった映画出演も「オリエント急行殺人事件」他で
決定しているようです。
やらされてるという気持ちだと消化できないけど、
これからは自分の意志で表現を楽しめるといいなと思うのでした。
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