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映画『リリーのすべて』

エディ・レッドメイン好きですので、映画の日に。

 

いやあ、なかなかショッキングなお話でした。

もともと普通に結婚をして、夫婦仲良く暮らしていたアイナーとゲルダ。

妻ゲルダの予定していたモデルが来なかったことから、

脚だけでもモデルやってと頼まれたアイナーがタイツを履き、女性のポーズを取り、

そのままパーティにも出かけちゃお!なんてやってるうちに

眠っていた女性に目覚めてしまうのです。

 

美青年のエディが女性と見間違うくらい美しく現れるのかと思いきや、

女装したエディは相変わらずの男性で、女装した男性というのは変わらないのです。

背も高いし、細身とはいえ肩幅もしっかりあるから、

どうみても「男」。

正直、あまり気持ちよいものではない。

男性の姿のエディがあまりに素敵なだけになおさら。

 

で、街に出て、みんなが女装のアイナーをじろじろ見て、

アイナーは自分が美しいから?と思ったようだけど、

明らかに世間の目は好奇心のものなのです。

で、寄ってくる男性も、普通の女性を愛する性癖意外のタイプ。

 

アイナーも自分に何が起こったのか悩むし、

見ている方もこの変化にどう対応しようかと思うけど、

見ているうちに、一番大変なのは、妻であることに気付いてきます。

 

これまで愛し愛されていた夫が突然女性化。

怒るとかいう限度も越えてますからね。

結局、ゲルダは自分の中で決着をつけ、この事態を受け入れ、

アイナーの一番の味方となるのです。これこそ究極の愛かと。

 

エディにアカデミー賞取ってほしかったけど、

これはアリシア・ヴィキャンデルが助演女優賞取ったのも納得。

観終わってみれば、主役はゲルダの方だと思わせる演技でしたもの。

 

ただね、エディの今の突破力もすごいと思う。

もう少し普通の役でもいいんじゃないの?

レミゼでは歌唱披露、『博士と彼女のセオリー』ではホーキング博士、

今回は性別適合手術を初めて受けた男性。

途中全裸で自分の姿を鏡に映し、男性の大事な部分を手で隠すシーンがあるのよ。

 

う~ん、ここまでやらなくても。

普通の正装とか、カジュアルスタイルであっても、十分目に麗しいのだから。

 

それでもこんな難役を受け続ける責めの姿勢は、アカデミー俳優なのでしょう。

 

ホームズ2本

この時期、シャーロックの映画が2本。

『Mr.ホームズ 名探偵最後の事件』と大好きな『SHERLOCK』。

 

Mr.ホームズの方は晩年のホームズ、

SHERLOCKはいつもは現代版なのに、映画ではヴィクトリア時代らしい。

 

予告編では、sasaが昨秋行ったベーカー街/SPEEDYSもチラリとみえる。

ワトソンの奥様メアリーがイギリス人らしく、それほど美人じゃないところが

リアルで結構気に入ってます。

 

いつぞやはココ・シャネルも同時期に日本上映だったと思うけど、

今回も見比べてみたいところです。

https://youtu.be/Ch9VfmhjsyU

2015エンタメ回想

年末恒例の振り返り。
今年のsasaの観劇ラインナップは

<ミュージカル&演劇>

*シルク・ド・ソレイユ『オーヴォ』:相変わらずの美しさ
*NODA・MAP 第19回公演「エッグ」:相変わらずの難解さ
*シス・カンパニー公演『草枕』:キョンキョンを最前ど真ん中で
*『GQ2015 GABBY』(東京公演2回、福岡公演2回):愛するGQが帰って来ました
*帝劇『エリザベート』:目に耳にうっとり
*春風亭昇太イムズ寄席:早い若い昇太さん。でも、年上でした
*博多座『レ・ミゼラブル』3回:田村マリウスさいこーです。
*舞台『ドリアン・グレイの肖像』:う~ん、雑。
*7seconds~決断の瞬間まであと7秒:藤岡くんの歌声圧倒的
*柳亭市馬独演会:艶がある男っぽさ
*KERA・MAP #006「グッドバイ」:お話がすごく面白かった。
*バットシェバ舞踊団「DECADANCE – デカダンス」:イスラエルらしいダンス
*帝劇『ダンス・オブ・ヴァンパイア』:大好きヴァンパイア
*『レ・ミゼラブル』@ロンドン:繊細さは日本の方がよいなあ
*『ビリー・エリオット』@ロンドン:ビリーのダンスと存在感にシビレます
*大植真太郎×森山未來×平原慎太郎「談ス」:試みに溢れたダンス

 

<映画>

*ビリー・エリオットミュージカルライブ/リトル・ダンサー
*イミテーションゲーム
*トラッシュ! -この街が輝く日まで-
*アメリカンスナイパー
*博士と彼女のセオリー

*おみおくりの作法

*フォックス・キャッチャー

*セッション
*フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ
*ゲキ×シネ『蒼の乱』

*アリスのままで
*PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~
*エベレスト

*キングスマン
*サンローラン
*ブラックスキャンダル

 

確実に減ってるとは思ってたけど、
映画はともかく、観劇はそこそこ行けてますね。

 

それでは年末恒例

2015年度sasa的No.1発表!
ジャカジャカジャカジャカジャ〜ン!

 

ミュージカル&演劇部門No.1は…

 

『エリザベート』
です!

 

これは、とっくに決まってましたね。
大差をつけての圧勝です。
満を持してとしか言いようがない。
新年の博多座公演が激戦になること必至。

 

そして、映画部門No.1は…
『博士と彼女のセオリー』です。

 

こちらは愛するマリウス エディ・レッドメイン主演。
もはやホーキング博士にしか見えない熱演でした。
ずっと支えてくれた奥さんをあっさり切り捨てるのも、
彼女の幸せを願ってだったと思いたい。
今年は鑑賞数は少ないながらも、特に最初の5本はどれも良かった。

 

来年はさらに数が減るのは間違いないのですが、
シャオチャンと王子は引き続き追います。
でも、ナイロンも必須だし、未來くんも観たいし…。

 

来年も素敵な出会いがありますように。

それではみなさま、良いお年をお迎えください。

映画『キングスマン』


代休たまってますので、午後お休みいただきました。
ずっと観たかったコリン・ファース『キングスマン』。

高級テーラーが実はスパイ機関だった。
そしてブリティッシュスタイルのコリンはこれがもう素晴らしくカッコよい!
背格好といい、肩幅といい、スーツを着るために生まれた?
というか、あの体型維持には実は絶対努力してるはず。
肩や背中のラインに全く年齢を感じさせない。

お話の方は、意外にグロくて、R15指定の意味にも納得。
命についてはもう少し大事に扱ってほしかったな。
スパイ映画とはこういうものなのか。

映像の加工もあるんだろうけど、コリンのアクションはキレッキレ☆
「この歳でアクションだなんてさあ、もともとスポーツやってたわけでもないし」
なんてインタビューで答えてたけど、いえいえめちゃカッコよかったです。

ロンドンの街並みは、あ~好きな雰囲気だし、
武器が傘や靴だったりするのもチャーミング。

コリンの跡を継ぐエグジーも新人役者さんということですが、
最初のチンピラ風から紳士に成長する様はいい感じでした。

コリン目当ての女子ばかりかと思ったら、
場内は男性陣の方が多かった。
この映画はオシャレなイギリス映画というより
アクション映画っていうカテゴリーなのね。

映画『アリスのままで』


滑り込みで観ることができました。
代休が貯まってるので、レディースデイに半日休暇とったのだ。

50歳のアリスが若年性アルツハイマーになるお話です。
※以下、若干ネタバレあり。

いやあ、共感しまくりで泣き通し。

社会的に認められる仕事人であり、愛される妻であり、
子どもたちは順調に育っている。
誰が見ても羨む状況のアリスに異変が現れ、宣告を受ける。

これが遺伝性であることも大きく胸が痛む。
遺伝する確率は50%で、長女は陽性、長男は陰性、次女は検査を拒否。
長女の結果を知って「ごめんなさい」と泣き崩れるアリス。
アリスのせいでもないのにね。
でも、親ならこう言ってしまうよね。

それと、アリスが言語学者ってのもつらいところ。
これまで積み上げてきた、大事な言葉が
どんどん抜け落ちていくという辛さ。

終始いい子ちゃんで双子まで産んじゃう長女とか
「絶対に離れない」とか言いながら、仕事をとる旦那とか
突っ込みどころはいろいろあるのだけど、
それもこれもジュリアンの熱演で吹っ飛びます。

バリバリ仕事こなす姿も、
異変に気付く戸惑いも
「忘れたって仕方ないじゃない、アルツハイマーなんだから」
という、かつてだったらあり得ない八つ当たりも
病人の立場からの凛としたスピーチも
記憶がどんどん落ちていく哀れさも、
全て説得力がある。
そして美しい。
元気で華やかな時も、抜け殻のように朽ちていく時も
どちらも美しいのです。

エディといい、アカデミー賞受賞者は圧巻です。