久しぶりに美術館。
戸畑にある北九州市立美術館の企画展、
フランスのランス美術館のコレクションです。
風景画って今では当たり前のジャンルだけど、
成立したのは19世紀初頭。
というのも、絵具がチューブになったり、
鉄道の発達とか、時代背景の影響は大きくて
社会の動きや流行には理由があるのだなあと改めて思う。
風景画の誕生から見ていくので、
前半は暗い作品が並ぶ。
コローをこんなに一気にたくさん見ることはなかったので、
じっくり見ていくと、
木々の枝はしっかり、葉は形があったり、
靄のようにぼんやりしてたり。
緩急があって深みが増す。
そこにいるのは実際の人物ではなく
昔の牧歌的な人々。
そんな時代を経て、
鮮やかな色彩と軽やかな筆致の風景画が出てくるのですが、
ルノワールに対面した時、
おお~来たか~!ってなった。
暗くて過去のイメージモチーフだったところに
ルノワールの明るい新感覚!
当時は革命的だったに違いない。
エッチングもたくさんあって、
黒の細い線だけでの表現も
これまたいいねえ。
あと、エッチングは自分で彫って刷ってるのかと思ったら
(実際、山本容子さんとかアトリエで刷っていらっしゃるし)
ちゃんと刷り師さんという職業があったのね。
刷り師から画家になった人もいました。
も一つ思ったのは、
100年以上前の画家さんたちなのに
意外にみなさん長寿。
78歳とか今と同じくらいの方もたくさんいて
芸術家の繊細な精神状態とはいえ、
会社勤めで人間関係や業績でストレス抱えるよりも
心の充足はあったのかも、
と思ったり。
記念にポストカードを1枚ずつ。
モネ、ピサロ、コローです。
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