蜷川シェイクスピア『ジュリアス・シーザー』

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■日時:2014年11月1日(土)13:00
■会場:北九州芸術劇場大ホール 3階
■出演:阿部寛、藤原竜也、横田栄司、吉田鋼太郎ほか

蜷川さんの舞台は美しいねえ。
会場は幕が上がった状態で、グレーの階段状のセットで全面が埋まっています。
そこに、わらわらと人が集まり始め、
その中には阿部さんなんかもいて、
しばらくてんでバラバラにおしゃべりしてるのですが、
突然、上衣を脱ぎ捨てて、白い衣装になります。

ここ、ドキッとする演出で、とてもカッコよい。

全体を通して、色は白とグレーと赤。

そして、藤原くんはともかく、
中年男性ばかりが出てくるお芝居ですが、
若いイケメンなんて目じゃないカッコよさ。

セットが階段なので、みなさん何度も上り下りします。
その中でも、一番軽やかだったのが鋼太郎さんでした。

タイトルロールのシーザーは、これまでも何度か拝見している
シェイクスピア役者の横田さん。
しゃべり方が鋼太郎さんととても似てらっしゃる。
タイトルロールだけれども、主役というわけではなく、
主役は阿部さんで、でも、全体を支えているのはやはり鋼太郎さん。

阿部さんは、他の方に比べると、少し台詞が聞きずらかったですが、
不器用でまっすぐなブルータスでした。
こんな大事なところで、
アントニーに演説させたらマズいことになりそうって、
少しは考えろや~!
そして「次はアントニーの演説です。私が許可しました。」
みたいな、懐の深いところを見せたことで満足して、
そのまま立ち去るって甘すぎる~!

シーザーもなんだか愚かな人物像で描かれてて
どうしてトップの座に上りつめたのかよくわからないし、
この作品、「この人だけは信用できる!」という確固たる登場人物がいないのね。

そして、ロミジュリやハムレット同様、
勘違いのままに命を落とす人、多すぎ!

気になったのは、オクテヴィアス・シーザーの松尾敏伸さん。
不自然なほどのイケメンさんで、浮くほどのお顔立ちだから
見た目重視かと思ったら、低音が響いて凄みもある。
お若いかと思ったら、実は37歳。芸歴の長いベテランさんでした。

蜷川シェイクスピアなので、井面さん出ないかなあと期待してたけど、
出演はなく…。
戦闘シーンが多いから、井面さんキーマンになっただろうに。
今どうされてるのでしょうか?

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