映画『国宝』

評判よいから見ておかなくちゃね。
吉沢亮くん、お顔が好きで大河の渋沢栄一チャレンジしたんだけど挫折。
ずっと前に井上芳雄くんが誰と共演したいか?みたいな質問に
「吉沢亮くん。実は歌もダンスもいける」
と言ってました。
一時期事件になっても続々出演してるのは実力を証明してるよね。

で、今回は横浜流星くんとのダブルという旬のキャスト。

任侠の家に生まれた喜久雄(吉沢)と、歌舞伎界名門の御曹司・俊介(横浜)。
厳しい師匠・父(渡辺健)の指導を共に受けながら切磋琢磨。
才能ある子が入ってきて嫌悪や焦りもあったろう
本家の将来を約束されたボンボンに妬みや嫉妬もあったろう
そんな二人だけど、目指すものが同じなのと
試練を共にする仲間だから
仲が良く結束が固く、見ていて嬉しかった。

芸の力か
血の力か

挨拶にいった大御所の女形・万菊(田中泯)に
最後に勝つのは血の力だと予言される。

が、師匠は我が子よりも喜久雄の芸の力を取った。
舞台でその実力を目の当たりにして、姿を消す俊介。

から
襲名披露で倒れた師匠の最期の言葉は「俊ぼう」

あまりの衝撃で動けない喜久雄。
師匠の本心を知り敢えて反感をかって歌舞伎界から身を引く。

から
死の間際に万菊から呼び戻され、復活する喜久雄。

芸と血、両方の時代は長く続かない。
病に倒れる俊介。

最後に残ったのは芸。

そこに日陰の道を歩んできた娘が現れる。
芸のため、身を潜めて生きてきた母娘。
決して父とは認めないと厳しい言葉を浴びせるが
それでも結局、芸には圧倒される。

どんなに人を傷つけたとしても
それを上回る力が芸にはある。

好きだったのは
*血の力をもたない喜久雄が舞台に立つのが怖くて化粧出来ない時に
俊介が紅をひいてやるところ
*屋上でボロボロの喜久雄がジョーカーのように踊るところ
片足になった俊介が舞台で倒れた時に、これが最後の舞台になると感じた二人が
*周りに止められても最後まで舞台に立ち続けたところ
*一緒に舞台の上を見上げて二人で同じ景色をみたところ

sasaは見ていて、卒論で書いた
オスカーワイルド『ドリアン・グレイの肖像』が浮かびました。
芸術至上主義。
最後は人を越えて芸術が残った。

芸は全てを凌駕する、そんなテーマだったのかな。

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