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PARCO劇場開場50周年記念シリーズ『桜の園』


■日時:2023年9月24日(日)13:30 3時間(休憩20分)
■会場:キャナルシティ劇場 A列サイド
■出演:原田美枝子、八嶋智人、成河、安藤玉恵、
川島海荷、前原滉、川上友里、竪山隼太、
天野はな、市川しんぺ、松尾貴史、村井國夫

チェーホフの『桜の園』です。
実は先日の『兎、波を走る』の劇中劇って『桜の園』だったんだ。
お話自体は全く知らなかった。

ステージには上空に巨大なコンクリートの箱の蓋のようなものが
ドーンとつるされています。
奥には金網の壁と有刺鉄線。刑務所か?
そしてお話自体はそれがないかのように普通に進んでいきます。

領主のラネーフスカヤ(原田美枝子)が久しぶりに領地に帰ってくると
経営力のない兄のせいで領地である“桜の園”を競売にかけられようとしている。
打開策もないのに、危機感もなく過ごす現実を受け入れようとしないラネーフスカヤたち。

一方、桜の園を出て新しい思想に生きようとする
トロフィーモフ(成河)とラネーフスカヤの娘アーニャ(川島海荷)たち。
かといって、ラネーフスカヤに異見できるわけでもなく、
結局、桜の園は予定通りに競売にかけられるの。
それでもラネーフスカヤが路頭に迷うだけでもなく
苦心したわけでもないのに受け入れ先は見つかって
若者たちは新しい地へと
バラバラの道を歩んでいく。

変革を受け入れない年寄り組と
新しい時代を築いていこうとする若者組
というよくある、凡庸なテーマなのかなと思いながら観ていました。

でも、今舞台にするからには、何かしら今と共通のテーマ
今の人も共感できるものでなければならないわけで、
どこなのかしら。
ラストは老召使フィールス(村井國夫)が、
置き去りにされたことも気付いてもらえず、
桜の園に取り残され息絶える。
そしてずっと舞台の上にあった石の箱が下りてきて
フィールスを閉じ込める。つまりは石棺。
古い時代は終わった。

とか?

が、いつものようにsasaの考察は甘い。

他の人のレビューを見てわかった。
チェーホフ→ロシア→ウクライナ侵攻
あの石の箱と有刺鉄線はチェルノブイリだったのだ。

桜の園を競売で買ったのは、
桜の園の農夫の息子だったロパーヒン(八嶋智人)なのだが、
今や実業家なので、別荘地として貸し出すか
転売するだろう。
そこに原発が立ち、大惨事が起き、
実際に今は石棺で覆われている。

見たくないものは無理やり封じ込めてなきものにする。
世界から抹殺する。
そしてそれを日常では忘れつつある私たち。

これって先日の『兎、波を走る』と同じではないか。

その問題というよりもそれを忘れようとしている自分。

う~ん、2本続けて問題を自分に叩け付けられた。

作品を通じて問うてくれてありがとう。

四国カルスト

四国でもうひとつ楽しみにしていたのは
四国カルスト。

基本ずっと天気が悪いのと、
結構高地に上がったので雲がかかっています。
よく言えば雲海。

緑の芝に白い羊のような石灰岩
ってイメージだったけど、意外に黒いのね。

ご飯を食べるところも少なくて
やっとみつけたなんでもありの食堂で

こんななんとも昭和な店内で
焼きそばとお好み焼きいただきました

宝泉寺ロッジ

2日目のお宿は宝泉寺ロッジさん。

このあたり、安いお宿はそれほど選べるほどなくて
でも温泉だったし、横に食堂もついてたし。

朝ごはんは軽い洋食。
決して自家製パンとかではない。

足摺岬

ほんとは沈下橋を満喫したかったんだけど、
後ろ髪ひかれつつ南方へ。

竜串海岸で波に侵食された奇岩を見て

お昼は道の駅で

ささっと出汁茶漬け。

森を抜けて

足摺岬といえばこの景色ですよね。

四万十川

さあ、四万十川です。
というかね、見たかったのは四万十川にかかる沈下橋です。
大水の時は、その名の通り水の下に沈む橋。

まずは今成橋(佐田沈下橋)。
四万十川流域で一番長い300m。
欄干がないし、幅が狭い。
普通に車も人も通る生活用の橋です。
朝早かったので車もほとんど通らず、
真ん中を向こうの端まで歩けました。

そして楽しみにしていた屋形船。
予約無しで乗れる「四万十の碧」さんへ。

屋形船に乗って、船頭さんが60分の四万十川の旅を案内してくれます。

ブルーグリーンの川面が美しい。

三里橋を過ぎ

朝見た佐田沈下橋を見て折り返します。
全部で60分ほど。

船を降りて、もうひとつ高瀬橋。
真ん中まで行くと水面に立っているような気になれます。

実は沈下橋は全部で48あるんです。
今回行けたのはほんの一部。
いつか再チャレンジしたい。