Category Archives: ミュージカル・お芝居

チケット到着☆


手持ちのチケットが1枚もなくてさみしくしていたところ、
グッドタイミングで王子のチケットが届きました。
『ウェディング・シンガー』福岡公演。
チラシの王子、やけに若い!
たった3年でも、結構変わるもんだね。

年末に『LOVE LETTERS』は観たものの、
あれはまたちょっと違った趣向の舞台だし
王子の本領発揮☆とはいかなかったからね。

お席はそれ程良くはないものの、まずまずといったところ。
東京はまもなく開幕ですね♪

観劇マナー

観劇マナーについて、ちょっと物申したい!
『金閣寺』はすばらしい舞台だったのに、
観劇マナーが最悪でした。
初観劇の森田くんファンが詰め掛けてたのかしら?
携帯はsasaが気づいただけでも5回は鳴ったし、
2階席なのに身を乗り出しての観劇者多数。
2,3階席では、後方のお客さんが舞台を見られなくなるから
背もたれに背中をつけての観劇って常識でしょ。

というかねえ、
劇場のアナウンスも甘かった。
どこの劇場でもしつこいくらい携帯については注意するじゃない?
「マナーモードではなく電源切ってください」とも言われるし。
そこまで厳しくして欲しかったよ。
確かに、幕間後とかでついうっかりってこともあるから、
耳にタコくらい繰り返しアナウンスしてよかったと思うのよ。

映画程度の気分で来てたのかなあ。
ちょっと鳴るくらい、いいでしょ?って。
バイブ音くらい大したことないよって。

でも、観劇は役者さんも観客も真剣な場なのよ。
し〜んと緊迫したシーンの時にピーピー鳴るからもう最悪。
確実にステージにも聞こえてたはずで、
役者さんたち気を悪くしてるだろうなあと気が気じゃないの。

これほどまでのマナーの悪さは今まで無かったこと。
同じキャナルシティ劇場で、今回以上にシ〜ンとした
王子の『LOVE LETTERS』でも
もちろん、こんなことはなかった。
王子のファンは観劇ファンだからね、
みなさん心得ていらっしゃるわけだし。
森田くんはいつもこんな状況の中でお芝居してるのかしら?
それとも、これは福岡だけ?

舞台『金閣寺』

◆日時:2月26日(土) 13:30
◆会場:キャナルシティ劇場
◆出演:森田剛、高岡蒼甫、大東俊介、中越典子、高橋長英、岡本麗、
   大駱駝艦(田村一行、湯山大一郎、若羽幸平、橋本まつり 
   小田直哉、加藤貴宏)山川冬樹、瑳川哲朗、花王おさむ
   岡田あがさ

「すごい!」とは聞いてたけど、
ほんとにすごいよ森田剛!
アイドルだと思っててごめんなさい!
役者さんなんだ!
森田くんは最初から最後まで全くハケずに
息の詰まるような3時間でした。

またまた難しいテーマなので理解不足ではありますが、
想いだけでも書き留めておこうと思います。

森田くんは吃りの主人公溝口役。
最初の台詞から、え?何?とハッとします。
吃り役となれば、リキんだり、肩に力が入ったりしそうじゃない?
それが全くない。
静かにその人自身としてしゃべる。
「ぼく、溝口ですけど、何か?」くらいの当たり前感で。
それでいて、言葉の最初が出せないことで
外界との間に鍵がかかっている苦悶の表情。
ラストの大事なひとことも、小さな声で発するのです。
見ぶりとか声の大きさとか、そんなものに頼らず表現できるなんて!

三島由紀夫と言えば「美」がテーマだとは思いつつ、
今回印象的だったのは、溝口の内と外、自分と他者の間の壁。
母親、住職、友達にもっと自分に詰め寄って欲しいと熱望しながら
それが叶わず、全ては自分の内に。
住職は罪を叱咤することなく、沈黙という最大の罰を与え、
友人鶴川は溝口に本心を打ち明けることなく自殺する。
なんだかなあ…誰からも返ってこないのよ。
自分ってなんなんだろうって。
人の存在価値って、他者からの反応あってこそのものなのかもね。
とにかく、森田くんは溝口になりきっていた。

それと、亜門さんの演出ですね。
今回は、ダンスシーンもないのでどうなるんだろうと思っていたら、
舞踏集団の「大駱駝艦」さんたちを起用されていました。
役者さんとしても登場するのですが、
舞台装置も大駱駝艦さんたちが人力で移動し、組み立て、
時には自分たちが舞台セットの一部になります。
その動きがね、さすが舞踏家なの。
ずれると台無しの移動をピンシャン動いて、
台詞が始まるとシュル〜リと机の下に消えて行く。
でも、時には下からウヨウヨ動いたり。
こういう踊りの楽しみ方もあるのねって目から鱗。

金閣寺を人が表す発想も常人じゃないよね。
ホーメイ歌手という初耳のジャンルからのキャスティング。
この金閣寺・山川さんが登場すると、
溝口がやっとこさ開こうとした外界との接触は断ち切られる。
耳鳴りのような頭の痛くなる音を出すから
出て来ただけで、嫌〜な雰囲気が漂う。

舞台セットもシンプルなのに、
それが畳の間になったり、道になったり。
この創造・想像力も感動的。

そもそも、スタートは学校の教室のようなところに
今風の若者がばらばらっといるところから始まるの。
そこから一人ずつ小説の朗読を始めて、
スコ〜ンと『金閣寺』の世界に落ちる。

高岡蒼甫くん、へ〜いいじゃん。
大東俊介くん、不気味な程に「いい人」の役ぴったりだった。
ドラマよりずっといいわ。
中越典子さん、気っぷのいい女優さんね。艶もあって見応えあり。
これも役者さんの魅力を最大限に引き出す亜門さんの力だと思う。

大変いいもの観させていただきました☆

新宿ノースホテル


そうそう、先日の東京のお宿をご紹介してなかったわ。
今回の宿泊先は「新宿ノースホテル」さん
新大久保駅からすぐです。

東京在住者からは「え?新大久保って大丈夫ですか?」
って心配されたけど、
知らないって怖いわねえ、
sasa、新大久保がどんなところなのかなんて知らないから
夜中もちょろちょろ出歩いて、人通りが多いなあなんて呑気にしてたの。
実は、歌舞伎町の延長にある、ちょっと怖いエリアらしいね。


でも、お宿自体は快適でしたよ。
お部屋はオンドルっぽい畳に布団、バストイレ無しで4200円。
お風呂は順番待ちで大きめの家族風呂のようなものに
足を伸ばして入れてゆったりできます。
お部屋もお風呂もきれいにお掃除してあって気持ちよい。
マスターも親切でした。
4階はレディース専用フロアだったようで安心。
日本人だからね、入り口で靴を脱いで入れるところも
ゆっくりくつろげて嬉しいです♪

パンク・オペラ 『時計じかけのオレンジ』

◆日時:2011年2月19日(土) 13:00
◆会場:北九州芸術劇場 大ホール
◆出演:小栗旬、橋本さとし、武田真治、石川禅、吉田鋼太郎、
    キムラ緑子、高良健吾、山内圭哉 ムロツヨシ・・ ほか

酷評高かった小栗旬くんの『時計じかけのオレンジ』。
確かに感動的な演技力ではないし、歌はやめた方がいいと思うけど、
十分がんばってたし、楽しめましたよ。
時の人だから世間の目も厳しいんだろうね。

というか、小栗くんがそこそこであっても
その周りのキャストが豪華すぎる…。
ミュージカル界の実力者、禅さん、さとしさん、武田真治くんに
蜷川シェイクスピア吉田剛太郎さんまでいらっしゃるのよ。
河原さんとしては、みんなで座長を支えてもらおうという意図で
キャスティングしたのかしら。

冒頭は見たくない、鬱々とする暴力シーンの連続。
気持ちがどよ〜んとします。
ただ、ストーリーはアレックス(小栗くん)と
各シーンのキャラクターが絡みながら進むから、
そのお相手の力量だけでも見どころ十分。

*武田真治くん、老人から、マッチョのヤングまで
対比の大きい重要な役どころがうまい!
*禅さん、さすがよね。善良のようなそうでないような神父さん。
真剣なのに、どうしても愛嬌があるの。
*さとしさんは人間性全否定の科学者。
ソロが1曲あって、ミュージカルスターのオーラだったわ。
*吉田鋼太郎さん、声がいいわねえ。惚れ惚れしちゃう。
歌も初めてお聞きしたけど上手でソロパートまであったの。

こういう方々が次から次に登場するからね、
楽しめないはずがありません。
映像も効果的に使っていてスタイリッシュ。
それに出演者全員がいろんな役でちょろちょろ出てるの。
吉田さんなんて彫刻になっていらっしゃったわ。
それを探すのも楽しいよね。
とはいえ、前半はぼんやり見ていてかなり見逃してしまった。
残念…。

小栗アレックスはナイフのような狂気
というまではいけてなかったかな。
動きはいいし、決めポーズもいい形に決まってるけど、
恐ろしいまでのキレで演じて欲しい役よね。
でもステージ上の立ち姿はさすがにスターだったよ。
ぴちっとした白いパンツに黒ブーツスタイルなんだけど、
腰から太もものラインがスタイル抜群なの。

実際ね、観客の様子がいつもと違ってた。
年代が明らかに若い。
後方席なのにオペラグラスを持っていない。
小栗くんファンが詰めかけてる感じでした。

そして、作品のテーマとしては
「NO CHOICE, NO LIFE」?
人はその都度自分の進むべき道を選びながら人生を進む?
犯した罪も「若かったから仕方ない」みたいに片付けられてたし。
あの暴力と狂気をそれで済ますのはどうなんだ!?

作品からのメッセージという意味では共感できなかったけど、
豪華キャストとスタイリッシュな演出では
エンターテイメント性十分で楽しめる作品でした☆