Category Archives: ミュージカル・お芝居

劇団四季『Wicked』2回目

■日時:2011年4月8日(金)18:30
■会場:キャナルシティ劇場
■キャスト:沼尾みゆき(グリンダ)、江畑晶慧(エルファバ)
      李涛(フィエロ)

初日に大事なオープニングを見逃し、慌てて2枚目追加。
やっぱ2回目は全然ちがう〜!
理解が深まって一気に感動の域に突入よ!

1回目はね『ポピュラー』の曲の愛らしさが印象に残ってたんだけど、
今日のツボは
2人が心を少しずつ通わせるダンスシーン『人生を踊り明かせ』と
終盤の別れのシーン『あなたを忘れない』。
1回目には全く響いてこなかったシーンなの。

それとね、浮気する気はないんだけど、
フィエロ役の李涛さん、めちゃかっこいいです。
sasa、最近は歌よりも動きに惹かれてしまう傾向強しですが、
涛さん歌は上手だし、踊りは色っぽい。
キャッツに出てたくらいだから、かなり踊れるはず。
さりげない動きもセクシー。
四季通の友達の話によると、全国から涛ファンが福岡に集まるくらい
四季で人気の役者さんなんだって。
色男→誠実男への変化も素敵だったもん。
しばしウットリ見とれてたわ。

中国出身だから台詞は若干カタコトするけど、それもご愛嬌。
外国まで来て活躍するくらいだから、
中国出身の役者さんたちは精鋭ぞろいなのね。

そして、沼尾さんはサイコーにお茶目で愛らしいグリンダです。
高音もとてもとてもきれい。
この作品、主役は緑の魔女エルファバの方だと思うけど、
「いい魔女」を演じ続ける決意をしたグリンダの方が
ずっと辛くて強いと思うな。
江畑エルファバは声量があって歌上手だから
後半の強くなった時はいいんだけど、
最初から自信たっぷりなのよ。
ずっと虐げられて生きて来たとは思えない。

その上、グリンダに「彼は私を選んだの」なんて言うのよ。
ひどくない?
そんなこと、グリンダだってわかってるわよ。
個人的にはグリンダに肩入れするわ。

というのが2回目の感想。
3回目はまた違ったものが見えてくるかもね。

効果

昨晩から「ササメモ」のヒット数、えらいことになってます。
これ、確実に『ウィキッド』効果。
『ウィキッド』がいかに注目されている作品かってことよね。

sasa、もともとあまり四季は観てないし、
『ウィキッド』も初見だったから、
勉強不足で大したこと書けなくて申し訳ない。
でも、実は昨晩早速2枚目のチケットを取りました。
安さ重視のC席なので、ステージ遠いと思うけど、
集中して理解を深めたいと思います。

人気の『ウィキッド』が福岡で上演されるというだけでも
有り難いこと。
秋の『三銃士』と来るべきシャオチャン遠征のために
節約しないといけないんだけど、
お財布と相談しながら堪能させていただきます。

『ウィキッド』福岡初日☆

■日時:2011年4月3日(日)13:00
■会場:キャナルシティ劇場
■キャスト:沼尾みゆき(グリンダ)、江畑晶慧(エルファバ)
      李涛(フィエロ)

記念すべき『ウィキッド』福岡公演初日、
完売だったチケットを今朝ばたばたとお譲りいただきました。
お忘れ券だったので、チケット購入者本人の確認に手間取り、
大事なオープニングには間に合わず…。
20分遅れの入場となりました。
まあ、人気のチケットを格安でお譲りいたいたので仕方あるまい。

1F後方の端っこ席だったけど、ステージが華やかで
とっても奇麗に見えます。
途中からでも、すぐにお話の世界に入ることができました。

やっぱり四季の役者さんは滑舌がいいですね。
ひとことひとこと、はっきり発声されるので
とても聞き取りやすい。
グリンダ沼尾さんはきれいな高音もオキャンな台詞も可愛い♪
エルファバ江畑さんは声量が大きくて上手だけど、
ちょっと粗い感じがして、もう少し細やかだといいのになあ。

初日だけあって、拍手するタイミングとか観劇の姿勢とか
観客も観劇慣れしてて安心。
しばらくお休みしていた四季だけに、会場全体が
「お帰り〜♪」の雰囲気に溢れていたと思う。

でもね、実はsasa、観劇しながらも思いはシャオチャン。
このリボン、シャオチャンだったらもっときれいに舞うのに…とか、
この群舞のセンターにシャオチャンがいたらなあ…とか。
そんなことばかりが頭に浮かびます。

それはさておき、ストーリーもダンスもビジュアルも
期待通りに好みのステージだったので、これはリピ決定ですな。

麿赤兒によるトーク「アジアの中心で壺中天を語る」

先日の舞台『金閣寺』で観た舞踏集団「大駱駝艦」さんに興味が沸き、
その主宰である麿赤兒(まろあかじ)さんのトークショーに
行ってきました。
みなさま「大駱駝艦」ってご存知かしら?
写真の下方に折り重なるように横たわる白塗りの人間が見えるでしょ?
sasaも今回初めて知ったんだけど、見た目は「山海塾」と一緒。
でも、実は「大駱駝艦」の方が本家なの。
そこから天児(あまがつ)さんが出て「山海塾」を創設したらしい。
何故ああいう不気味で摩訶不思議な舞踏をするのか
お話を聞いたら理解できるのかなあと思って。

つるつる頭にがしっとした目つき、口ひげ、皮スーツにブーツ
という出で立ちで麿赤兒さんが登場。
見た目怖いわあ。
ところが、しゃべりだすと、酒好きのおっちゃんみたい。
真面目なのかふざけてるのか、
ちゃんと考えてるのか、考えるより感覚を重視しているのか、
よくわからない。
わからないようにしているのか?
するりするりと交わされる。

そして、司会の方はズバリ聞いてくれました。
「これ、いつも聞かれる質問だと思うんですけど、
どうして裸で真白なんですか?」
そうそう、ご本人にしてみれば聞き飽きた質問だろうけど、
素人はまずそこが知りたいのよ。
すると麿さん「後付けはいくらでもできるんだけどね、
人は白い物に憧れるとか、天児曰く『人は結局骨ですから』とか。
でも、最初はただ目立ちたかったんです。」
うわぁ〜正直な人だと思ったよ。
それだけで39年も続けて来たわけではないと思うけど、
そんな大事な部分をあっさり白状するのは、あっぱれだと思う。
この怪しげなおっちゃんに一気に信頼を寄せてしまった。
一緒に壇上にいらした田村一行さんもとても真面目で誠実。

カギは「嘘っぽさ」と「本当っぽさ」にあるみたい。
例えば「寒い」とか「痛い」とか言葉で伝えるのは簡単。
でも、それでは嘘っぽいし、つまらない。
歌舞伎みたいに明らかに「これは嘘(虚構の世界)ですよ〜」
とやる分にはいいんだけど、
舞台で、本当っぽくやっている嘘が嫌。

その嘘っぽさと本当っぽさの狭間が簡単にわかるものなら
誰でもやっているはず。
難しいからこそ、そこを探りたくてやっているようなところがある。

う〜ん、だんだん迷宮にはまり込みそうになるけど、
意外に言いたいことはわかる。
トークの間じゅう、頭をフル回転させて聞いてました。

そして、驚きの事実は、
麿赤兒さんは大森南朋さんのお父さんです。
びっくり☆

舞台『浮標(ぶい)』

◆日時:2011年2月10日 14:00
◆場所:吉祥寺シアター
◆演出:長塚圭史
◆出演:田中哲司、藤谷美紀、佐藤直子、大森南朋、安藤聖、
    峯村リエ、江口のりこ、遠山悠介、長塚圭史、
    中村ゆり、山本剛史、深貝大輔

書かなきゃねえとは思いつつ、
たいしたことの書けそうにない『浮標』。
でも、記録として書いておこうかな。

先月の遠征で観劇いたしました。
何故観たかというと、
いつも玉砕する長塚作品に再チャレンジしたかったのと、
真面目なのかふざけてるのかよくわからない田中哲司さんと
ミーハー感覚で大森南朋さんが観てみたかったから。

黒い縁側のようなものに縁取られ、
白い砂が敷き詰められたシンプルで美しいセットです。
役者さんたちは、両脇におかれた椅子に座って
芝居を見守りながら自分の出番を待ちます。

田中哲司さんは、予想はしてたけど滑舌がちょっとキビシイ。
激情する場面も多いので、気持ちが思い余ってますます噛みます。
美しいなあと思ったのは、長塚さんの佇まい。
お医者さんの役で、妻の容態が悪化しイライラが募った主人公から
やり場のない怒りをぶつけられ、プライドを傷つけられたものの、
良識と理性でそれを抑え、冷静であろうとする姿は見応えありました。
これからも演出だけでなく、役者さんとして出て欲しいものです。

大森さんは登場すると舞台が締まるし、台詞もきれいですね。
でも、登場シーンがあまりにもちょこっとで
こんなに少なくて良いの?って心配したりして。

長い長いお芝居で、3時間50分。途中休憩も2回。
淡々と進みますが、飽きずに観られました。
これまでいくつか観た長塚作品の中ではわかりやすかった方だと思う。
台詞も衣装もセットも文学作品のようで美しかったし。
でも、ちゃんと理解できたかと言えば全く自信なく、
テーマも「生きる」ことだとは思うけど、深くは掴めず。
役者さんたちが4時間もかけて伝えてくれたのに申し訳ない…。
sasa、まだまだ力不足です。