NHK ETV特集「アフガニスタン 永久支援のために〜中村哲 次世代へのプロジェクト〜

ちょっと前のことだけど、
録画していたNHKの番組を観ました。
中村医師は、もちろん学部は違うけど大学の大先輩なので
なにかと活動は耳に入り、気になっていたものの、
詳しい活動は知らなかったから。

よく「武力は武力では解決できない」っていうけど、
中村医師の考えは、ありがちな「話し合いで解決を」
なんていうキレイゴトではなく、もっと現実的な
地面にしっかり足をつけたものだった。

アフガンの人々の9割は農民である。
彼らが田畑で生活できるようにすること、
つまりは大干ばつにも耐え得る水路の確保
がアフガンを救う最大の道と考える。

テレビなどで戦乱シーンばかり見たり、
アルカイダの拠点であることばかり報道されると、
アフガンってなんだか危険人物の巣窟
みたいなイメージないかな?

でも、一般人のほとんどは農民で、
本来は田畑で生活していきたいのに、
干ばつのため、それができない。
家族を養うために傭兵になったり、タリバンに入ったり。

中村さんは、25キロに渡る用水路を計画します。
大型機械がなくても自分たちで修復ができるように、
ツルハシやスコップでの手作業が基本です。
作業の話を聞いて集まって来るアフガン人たち。
元タリバン兵もいます。
作業員たちには日当が支払われます。
25キロ、気の遠くなるような壮大な計画ですが、
これが完成すれば、以前のような田畑の暮らしに戻れることを夢見て
コツコツ作業は続きました。

2003年の計画開始から6年、2009年に開通。
廃村も次々復活し、農民たちが家族と戻ってきました。

「明日の民主主義より今日のパン」
概念や理論はいいから、この人たちが今日食べられるようにしてくれ。
食べられるようになればテロは自ずとなくなる。
が中村さんの信念です。

先日のビンラディン殺害でオバマ大統領は勝利を宣言し、
アメリカは沸いていました。

でも、9・11で息子さんを亡くされたお父様が
この10年間に何度もアフガンを訪れ、
子どもたちに文房具を送る活動をされているそうです。
教育を受ければ、子どもたちが状況を理解し、
環境が良くなり、テロはなくなるはずだと。
どんなにか悔しかろう方がこんな活動をされているのです。

支援につながるのがどちらなのか
答えは明らかな気がします。

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