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映画『アナと雪の女王』

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「まだ見てなかったんかい?」という声も聞こえてきそうですが、
やっと本日鑑賞してまいりました。
常々ミュ―ファンと言っておきながら
こんなに後れをとって失礼しました。

ストーリーはともかく、松さんと沙也加ちゃんの素晴らしさが注目されてますが、
sasaとしては、お話も面白かったよ。
「悪い魔女」的なエルサが全く誠実な「いい人」であるだけに、
あんな不幸を背負わされていることに胸が痛む。
「遊んで!遊んで!」と言って遊んでもらえないアナより、
そうしたいのにできずに幽閉状態のエルサの方が
断然辛いではないか!
「人の気も知らないで!」と言いたいのはエルサだったはず。

アナはこの先きっとクリストフと幸せに暮らすんだろうけど、
エルサにもそういう幸せを与えて欲しかったな。

というか、こうやって書いてると、
このお話『ウィキッド』を彷彿とさせる。
「悪い魔女」の汚名をきせられ身を隠して生きていくエルファバと
「良い魔女」として自分の幸せより国民のために生きていくグリンダ。
表の「良い」と「悪い」は逆だけど、
映画『クイーン』の時も思ったけど、
sasaは、荷を黙って背負って生きていく人に共感するようだ。

で、エルサにも白馬の王子が現れて欲しかったけど、
そういう展開にはならなかった。
アナは、ハンスとクリストフ、二人からモテモテだから
どちらかエルサのお相手になるかと思ってもそうもならなかった。

というか、ハンスのあの支離滅裂なキャラクターは何なの?
あの豹変ぶりはあまりに不可思議。
と、ネットを見てたら、ハンスは人格ではなく、
「他者を映す鏡」という考察があって、
その場その場で居合わす相手を反映するための存在であって、
人ではないらしい。
わかったようなわからないような…。

あ、あと気になってるのが、
最初の方の港のシーン?で、クリストフ一瞬登場するよね?
「この人、もしかして…」の思わせぶりなアップが
気になったのだけど…。

で、ミュージカルスターの競演
松さんと沙也加ちゃんですが、
今回は沙也加ちゃんが主役ということなのね。
台詞も愛らしく、歌も生の舞台よりは補正がきくのか正確。
高音がきれいだもんね。
松さんは、あの普通っぽい歌が好きなんだけど、
さすがにディズニーですから、華やかに歌謡曲っぽくなってたね。
実は原慎さんや安崎さんもご出演されてました。
オープニングのアンサンブルさんの厚みのある歌声や
ちょこちょこ披露される群舞も
ミュージカルっぽくて楽しい。

ということで、やっと観られてホッとしました。

アカデミー賞

最近は映画もなかなか観られていませんが、
アカデミー賞候補もいくつかは観ていてよかった。

作品賞の『ゼロ・グラビティ』は
最初、登場人物が2人だけと聞いた時には信じられなかったけど、
実際は、ずっとひきつけられたままだった。
セクシーなジョージ・クルーニーはともかく、
サンドラ・ブロック好きじゃないのに
とても面白かったもんね。

主演男優賞のマシュー・マコノヒーは
『ダラス・バイヤーズ・クラブ』は拝見してないけど、
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』でのちょっとのご出演が
インパクトありすぎ!
お話自体は破廉恥でクレイジー、R18指定は当然だ。
レオ様もものすごいパワーだったのだけど、
あのちょっとの登場でかっさらったマシューに軍配上がる。

『それでも夜は明ける』は観るチャンスはあったのに
観てなくて残念…。

黒木華ちゃん

ベルリン映画祭で女優賞「銀熊賞」を最年少で受賞。
映画『小さいおうち』の田舎から出てきた女中さん役、
とっても良かったですもの。
松さんがいるのに、主役は華ちゃんかのような。
口元をキュッと結んで奥様のために甲斐甲斐しく動く姿が
いじらしい。

TV『リーガル・ハイ』ではすっとんきょうなヒッピー娘だったしね。
いろんな顔ができるみたい。

NODAMAPがスタートなのね。
舞台もきっと素敵でしょう♪

映画回想の補足

映画については仕事絡みのものが多く、
レビューも書いてなかったので一部印象に残ったものを補足。

*クラウドアトラス
壮大なお話だったと思うんだけど、
時代と場所が交錯し、話が複雑すぎて、よくわからなかった。

*オブリビオン
好きでもないのにトム様はついつい観てしまう。
SFなんだけど、クローンのお話だったから
カズオイシグロの『わたしを離さないで』のような
痛みがあった。

*はじまりのみち
長男役の加瀬亮が、母親(田中裕子)を背負って山を越え
宿に入る前に長旅で汚れた母のお顔を黙って時間をかけて
きれいに拭いてやるシーンがあって、
とても心に残った。

*31年目の夫婦げんか
メリル・ストリープとトミー・リー・ジョーンズの夫婦がナイス♪

*トランス
ダニーボイル×ジェームス・マカヴォイ×ヴァンサン・カッセル
でとてもスタイリッシュだった。

*シレンとラギ
刺客役の永作ちゃんがとってもよかった

*そして父になる
自分にも人にも厳しく頑張ってきた父(福山)の方が
が少し批判的に描かれていたのが不満。

*ダイアナ
アルファイド氏のことは有名だけど、ほんとはこんな恋愛してたのね。
ナオミ・ワッツも、ほんとは全然似てないのに、
上目遣いや姿勢とかがすごく再現されてた。

*人類資金
途上国に必要なものは?→子どもたちの教育→携帯電話的なツールを配ろう
ということで、貧しい子どもたちが携帯電話を掲げて意気揚々としているのが
う〜ん、それって本当に子どもたちのためになるの?と疑問。

*四十九日のレシピ
こちらも地味〜な主婦役の永作ちゃんがとても良かったです。

*鑑定士と顔のない代理人
これ、『タイピスト』の次に好きでした。
ストーリーも面白く、映像もきれい。

*ゼログラビティ
この作品、出演がサンドラ・ブロックとジョージ・クルーニーの2人だけなのです。
短めの映画とはいえ、全く飽きることなく面白かった。

*ブリングリング
エマ・ワトソンちゃんが意外な悪い子役。
事実に基づいてソフィア・コッポラが監督し、
パリス・ヒルトンの自宅などで撮影。
オシャレで目に美味しかったけど、テーマはよくわからず。

*プレーンズ
王子が声優で登場。
お調子者のラテン系キャラの飛行機役でした。
和か西洋はよく見るけど、ラテンはなかったよね。
歌もちょっとあったんだけど、王子の歌の魅力は発揮されず。

*小さいおうち
松さん、しっとり人妻、不倫するのだけれど、
人間味溢れて好感もててしまうのです。
期待の黒木華ちゃんも田舎から出てきた女中さんを好演。

てな感想です。

DVD『フィッシュストーリー』


昨日はもう1本観ました。
観たかった伊坂作品。
『重力ピエロ』が大好きだったからね。

観てない伊坂作品が3本あって、かなり迷ったけど
未來くん出演ということでまずはこれから。

ダンスは登場しないお話だろうからと期待してなかったのに、
ちゃ〜んと未來くんの身体能力が楽しめる役どころ。
その直前の静かな演技もそれはそれで素敵。
身体がきちんとしてると、全ての所作が美しいものなのだ。

5つの時代のストーリーが交錯します。
売れないロックバンド、自分の意見が言えない大学生、
終末の予言、シージャック、彗星の衝突、
またいつものようにフワリフワリとさまよっているうちに、
あれれ?と叩き起こされ、うまいこと丸め込まれる。

もう解散するし、多分売れないだろう、そして実際に売れなかった曲
『フィッシュストーリー』にバンドメンバーが込める
「この想いが時空を超えて伝わってくれ〜!」
がちゃんと伝わったところが救いであり、
この爽快感を生むのだろうな。

『アヒルと鴨のコインロッカー』『ラッシュライフ』も早く観たい。