Category Archives: 映画・dvd

映画『ロング,ロングバケーション』

三連休ですので、1日は街に出てみましょう。
映画館も久しぶり。

ヘレン・ミレンお目当てで行ったら、
確かに今日は11日(KBCシネマのいい映画の日)で
観覧料が1100円というのもあったけど、
きっと通常日でもシニア料金でいけるであろう年齢高めのお客さんたちが
列を作ってました。
やっぱりヘレン・ミレンの人気でしょう。

アルツハイマーの元教師ジョン(ドナルド・サザーランド)と
末期患者の妻エラ(ヘレン・ミレン)。
終わりの見えてきた2人がキャンピングカーで、
ジョンの敬愛するヘミングウェイの家を目指す。

あーもう内容が痛すぎる。
自分の老後だったり、親の介護だったり、他人ごとじゃない。
アルツハイマーってこんなにも相手を悲しくさせるのね。
最初はコミカルに始まるんだけど、
老夫婦のおかれた状況が次第にわかってきて。

このままいくと先にいなくなるのはエラ、
悪化する一方の夫ひとりを残していけない。

息子や娘にも迷惑はかけたくない。
エラはキャンピングカーに乗り込む時から何やら準備してたから
覚悟の旅だったのだと思う。
「絶対に離れない」ことを確かめあいながら旅は進む。
ネットのレビューを見ても
「あの結末は賛否両論」って言いながら
誰も否定してない。

お話自体は間延びするくらいダラっと進むんだけど、
2人の状況がなんとな~く、かつしっかりわかるように巧く作られてるのと、
なんといってもヘレンとドナルドを見るための映画だね。
それにヘレンの美しいこと!
ダラッとしたおばあちゃんを演じていながら、
キリッとしたときに垣間見せてしまう美しさ。
さすがは「クイーン」様だわ。

若い方は見ても意味わからないと思うので、
50歳以上限定で。

映画『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』


ビリーに浮かれる日々なので、美しいバレエが見られる
くらいの気持ちで行ったのですよ。
が、予想外に重たい映画でした。

ウクライナの裕福とはいえない家庭に生まれた天才。
一流の教育を受けさせるにはお金がかかり、
お父さんもおばあちゃんも海外に出稼ぎに行き、
家族はバラバラに。

そんな家族をひとつにするためには、自分が早く一流のダンサーになるしかないと
セルゲイは人一倍練習に励む。

が、結局両親は離婚。
セルゲイのモティベーションはなくなり、薬や酒に溺れ、
史上最年少でプリンシパルになったロイヤル・バレエ団も
電撃退団。

お母さんの決めたレールを走らされた、
お父さんは海外に放り出された、
子どもの頃は訳もわからず、言われた道を走ってきたが、
大人になるにつれて、母親への反発が生じてくる。

家族をバラバラにしたのは自分、
結局元に戻せなかったのも自分、
バレエダンサーとしての重圧、
母親との葛藤、
など、凡人にはない苦悩がセルゲイを壊してしまう。

そしてダンサー引退を決めて撮影した作品だったが

2000万回を超える再生回数という反響に支えられ
「踊ることが好き」という気持ちを取り戻し、
今も踊り、さらには夢だった映画出演も「オリエント急行殺人事件」他で
決定しているようです。

やらされてるという気持ちだと消化できないけど、
これからは自分の意志で表現を楽しめるといいなと思うのでした。

DVD2本『華麗なるギャツビー』

来週の王子のミュージカルに備えて、DVDで予習。
とかいって、英文科であるsasaは大学時代に読んでるんだけどね。
といって、いつものごとく、全く覚えていないのです。

まずはデカプリオ版で見ましたわ。

そして続いてレッドフォード版も。

いくらか違うところもあったけど、
内容は理解しました。

育ちにコンプレックスがあって、その卑屈さが出てしまう
という点では、デカプリオの方がギャツビーらしく、
ラストの展開も余計に悲しくさせたわ。

デイジーについては、美人以外の魅力がさっぱりわからず。
ただのいいとこのお嬢さんで、自己中心的でおバカさん。
美しさ以外に、何がそこまでギャツビーを夢中にさせたのかがよくわからない。
キャリー・マリガンは愛らしくて大好きなんだけど、
絶世の美女というわけではなく、思慮深いイメージなので、
デイジー役は意外でした。

ニックはトビー・マグワイアぴったりだった気がする。
万里生くんも清々しく演じてくれそう。

王子のギャツビーがどのようなキャラクターになって出てくるのか楽しみ♪
ストーリーがわかっていると、その先の音楽や役柄など、
もう一歩深いところまで進めるので、
やっぱり予習はよいことではないかと思う

映画『美女と野獣(字幕版)』


結局、翌週には字幕版を観るという…。

こちらも文句なく素晴らしかった!

エマ・ワトソン、歌上手~!
こういうのって、キャスト決まる前に歌テストもあるのかしら?

ミュージカルファンとしては、普通の俳優さんと
ミュー俳優さんって違うカテゴリーじゃない?
歌もダンスもできてこそのミュー俳優さん。

が、普通の俳優さんがこんなに問題なく歌えちゃうの?

やっぱ口の動きと歌があってるから自然なのよ。
それと、歌の力強さがやっぱり本場。
昆ちゃん、いくさぶろ君、めぐ様、吉原さん…って日本のトップを揃えているわけだけど、
世界のトップというのは、その上をいく。

そして、実はあのメインテーマをもっていくのはポット夫人→エマ・トンプソンなのね。
こちらも正統女優さんなのに、説得力があるのよ。

こちらを見たら見たで、今度は成河ルミエールをちゃんと聴けてなかったのが惜しくて、
ポット夫人の岩崎宏美さんの声を再確認したくて、
などなどまた吹替え版にも立ち返りたくなる。

が、もしあと1回しか観られないとするとどちらを選ぶのか
と冷静に考えると、字幕版だな。

ということは、sasaの好みは字幕版ということです。

映画『美女と野獣(吹替え版)』

吹替え版が観たいなんて思うことって滅多にないよね。
でも、もし1回しか観られないとすると、
昆ちゃん×いくさぶろ君で観ておきたい。
ので、音響の良いT・ジョイにて吹替え版にしました。

もうねえ、息つく間もないほど、1秒の隙もないほど感動しました。
テンポよいし、エマ・ワトソンの動きもリズミカル。

『ララランド』は最初エマ・ワトソンにオファーがあったのを断って
批判的な記事が出てたけど、
これだけの作品に挑むのですから、同時期に両方は無理でしょ。
小さくてボリュームがちょっと足りないけど、
本が好きで自分の意志が強くて、一風変わったベルにはあってました。

歌は、昆ちゃん完璧ですね。
いくさぶろ君は声に加工が加えられてていくさぶろ感はなし。
濱田めぐみさんは抜群の迫力で引っ張ります。
ポット夫人は岩崎宏美さんだったけど、声の雰囲気ちょっと違ってました。
出番の多いルミエールは成河さんだったけど、あちこちポイントがあるので
堪能できなかったわ。

以前、四季のミュージカルで見たことあるけど、
あんまり感動しなかったのよ。

なのでハンカチ用意してなかったら後半号泣。
野獣の切なさにも、二人の心が通い合っていく様子も
全身で感動しました。

そして、最後に現れる王子様が『ダウントン・アビー』のマシュー。
ここは煌めくような美男子が登場しなければならないところに、
ダン・スティーブンスをもってくるところが
数々の俳優さんの中でも美しいってことよね。

台詞が伝わりやすくて良かったんだけど、
エマとダンの生声が聴きたくなるのも当然の流れで、
時間があればその足で字幕版にハシゴしたかったくらいです。