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志の輔落語に思う

昨日の寄席では笑いだけでなく、
うんうんと納得できるお話もいっぱい聞けました。

落語って日本古来のものだから「情」ってのが大切で、
とかく今、日本人ははっきりしない、Yes or Noがちゃんと言えない
ことが批判的に言われるけど、その曖昧さの中には
相手を傷つけまいとする気持ちや人情という日本人の大切な部分があるんだから
はっきり言うことだけがいいことではないということ。

昔はラジオから入ってテレビという段階を追えたけど、
今の子どもは生まれた時からでっかいテレビやゲームがある。
想像を膨らませる状況は昔より格段に少ない。
落語って舞台や衣装や歌や踊りがある訳ではなく、
落語家さんが一人で出て来て、いろんな役を声と首の方向で演じ分けるくらい。
それを楽しむには集中力と想像力が多分に必要だと思うの。

ササはもちろん華やかなミュージカル大好きだし、
子どもたちに『ライオン・キング』は見せておくべきかなあと思ってたんだけど、
路線変更しました。
シンプルの極みである落語をどれだけ楽しむことができるか。
今の段階で大笑いできたら結構すごいと思うのよね。
チャンスがあれば是非連れて行きたいと思います。

立川志の輔独演会

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2009年4月26日(日)14時開演
エルガーラホール 8F 大ホール

エンタメウィークの第2弾は、はじめての寄席です。
それも今をトキメク志の輔さん。
席も1列目の真ん中という、恥ずかしいくらい近くです。

6番弟子さんと3番弟子さんの前座があって、
いよいよ師匠の登場。

はじまりの挨拶のような、世間話のような話から入るんだけど、
これがもう、いちいち面白い。
実は今日ハンカチを忘れていて、
以前『ミス・サイゴン』で忘れた時は必須アイテムだったから即買いに走ったけど、
今日は泣ける話じゃないし、まあいいかと思っていたら大失敗。
おかしくて笑い転げて涙が出ます。
第一部はほとんどずっと口を開けたままの状態でした。
世間話からいつのまにやら本題に入っていて、
志の輔オリジナル落語『親の顔』でした。

10分休憩の後、三味線の前座が入り、
第2部は日本人の情について話しているうちに
古典落語『八五郎出世』へ。
こちらは笑いの中にも親や兄弟愛でちょいと泣かせる話です。
志の輔さんが酒をぐびぐびぐびぐび…
ずーっと飲み続けるので、こっちまで酔っぱらっちゃいましたよ。

落語ってすごい。
あーあ、また新しい楽しみみつけちゃった。
困ったもんだ…。