Category Archives: ミュージカル・お芝居

映画『レ・ミゼラブル』2回目

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早くも2回目行ってまいりました。
また新たな発見続出で、今まで理解してたんだかどうだか自信なくなる…。
※今回、前回以上にネタバレありです。ご注意ください。

CDやミュージカルではなんとなく音楽と感情に流されたまま
きっちり抑えてないようです。
それが字幕でしっかり提示されるのでクリアになりますね。
CDはロンドンキャスト版も東宝版も両方しっかり聴き込んでいるにも拘らず、
バルジャンの囚人番号が日本語では「24653」
英語では「two・four・six・o・one(24601)」
であることに初めて気付く。

ジャベールが牢獄で生まれたことについても然り。

原作には書かれているのかしら、
子どもの頃に読んだきりなのでおさらいしなくちゃ。
*ファンテーヌは髪だけでなく歯も売る
*馬車の下敷きから助け出した男が、後にバルジャンを救う
*ガブローシュが住んでいる象の塔
*マリウスのおじいちゃん。
*コゼットの落とすハンカチ

舞台版との違いを認識できたのは
*マリウスの手紙を届けるのがエポではなくガブ
また、パリの貧困の様子、ガブローシュはじめ孤児たちの様子、
『ワンデイモア』の闘い前夜の各人の状況は映画ならではわかりやすさ。
街を駆け抜けるガブローシュの「follow me!」も効いてます。

その他メモ
*司教さまはミュージカルの美しい声よりも、
 少ししゃがれた声も年齢もイメージぴったり。
*バルジャンがコゼットを森から連れ帰る時、コゼットはお店の人形を見やり、
 バルジャン買ってやるのかなあと思いきや素通り。
 どうしてかなあと思っていると、実はバルジャンは事前にちゃんと用意していた
*司教さまの許しを得た時とコゼットを引き取った後の2回
 バルジャンが生まれ変わりを宣言するのはどちらも教会
*コゼットとマリウスの出会いの、お互い相手のことしか目に入らなくなっている、
 ひと目惚れのわかりやすさ
*プリュメ街のコゼットが門の前に姿を現すシーンの美しいこと!
*バリケードは市民たちが家具を落として作る
 →ジャベの言う通り、学生のやることの脆弱さ
*エポは体に晒を巻いて男装する
*闘いに散ったガブの胸にジャベが勲章をつける←ラッセルのアイデアらしい。
*下水道シーンのバルジャン、お祭り?と思うほどの顔に泥。
 イケメンの面影ない汚れ。あっぱれ。
*バルジャンの告白を聞く時、そんな深刻な話だと思わず
 ニッコリして聞き入るマリウスの無邪気さ
*バルジャンは慌てて荷造りする時も最期のシーンも
 司教様にもらった燭台を傍にしている。

やはり今回もマリウスいいわあ。
特にささやき歌がよい。
『プリュメ街』後半と『恵みの雨』の出だし。
エディ・レッドメイン、以前『美しすぎる母』で拝見してましたが、
(実は『ブーリン家の姉妹』でも)こんなに歌がよいとは!
調べてみると、ほんとにいいとこのお坊ちゃまで、
イートン校で学び、ウィリアム王子と同級生なんですって。
品の良さは表れるものね。

舞台ならずとも2回目は感動の波は強く、
『夢破れて』にはさらに感動!
ファンテーヌ、舞台で某演出家さん夫人がされた時、全く泣けず
今まで一番感動したのは岩崎宏美さん。
でもアン・ハサウェイはそれに劣らぬ、いやそれ以上の素晴らしさです。

そしてラストが前を向いて力をもらえるのは
ファンテーヌも群衆の中にいて『民衆の歌』を高らかに歌い上げるからなの。
口をキリッと結んで勇ましく、すっきりと。
その横にはバルジャンもいて、2人とも清々しい表情。
決して幸せだったとは言えないんだけど、
2人が何よりも望んでいたのはコゼットの幸せであり、
それが叶った今は本当の心の平穏を持てたのではないでしょうか。

2回目!

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次男とデート♪

映画『レ・ミゼラブル』

いよいよ公開ですので、いってみよ〜!
ネタばれ大いにあり!なのでご注意を。

まず最初に申し上げますが、
ミュージカルとイメージ違ってガックシ…なんてことはないので、
安心して観てください。
シーンとシーンのつなぎもすごくうまくできていています。

☆キャストさんたち
○バルジャン:ヒュー・ジャックマン
かっこよすぎでしょ~!無駄にかっこよいバルジャン。
でも、映画は顔アップだから目の保養になるわ。
コゼットとも歳の離れた恋人に見えなくもない。
コゼットがマリウスに恋して「グスンっ」としてるところなんて
可愛らしいです。

○ファンティーヌ:アン・ハサウェイ
工場シーンではピンクのドレスなんか着て、どう見ても美しくて浮いてるので
大丈夫か~!?と思いますが、実際、その後の変化ぶりは凄まじいですよ。
この役にかける気迫がみなぎっています。
それだけに『夢やぶれて』が泣けます。
ファンティーヌ、難しい役だと思うのに、アン・ハサウェイすごいです。

○ジャベール:ラッセル・クロウ
シャープさがいまひとつかなあ。
ちょっとぼよよ~んとしてるんだもん。
もっと鋭いナイフのようなジャベールがよいなあ。
名曲『Stars』も弱かった。

○マリウス:エディ・レッドメイン
わたくし、今回はマリウスイチオシ!です。
品の良いいいとこのぼっちゃんイメージぴったりで、
その上、なんといっても歌が良いのですよ。
アンジョたちが「市民のために闘うぞ」と言ってる横で
「コゼット~♪」と浮かれているという、なんとも情けないキャラだけど、
このマリウスはそれでも好感がもててしまう。

○コゼット:アマンダ・セイフライド
『プリュメ街』の高音もきれいなのですが、
『マンマ・ミーア』にも出ていただけに、
ちょっとヤンキーなアメリカン娘のイメージが。
箱入り娘のお嬢様というより明るく元気なギャル?

○マダム・テナルディエ:ヘレナ・ボナム・カーター
『英国王のスピーチ』では久しぶりにヘレナのフツーの姿を見ましたが、
最近はこういうキワモノが違和感なくなってきたから不思議です。
あんなに上品なのにね。
はい、もちろんぴったり全開でやり遂げてました。

○テナルデイエ:サシャ・バロン・コーエン
ミュージカルのテナルデイエはずんぐりむっくりのイメージだったけど、
今回は背高のっぽさんなのが新鮮でした。

○エポニーヌ:サマンサ・バークス
エポニーヌの重要性が舞台よりも薄めでした。
映画ではコゼットの方がメインです。
やはりそちらの方が万人にわかりやすいからかもね。

○アンジョルラス
ハンサムなのですが、少し線が細目。
もう少したくましく頼りがいのあるアンジョだとよかったな。
仲間たちを率いるというより、溶け込んでましたもの。

○ガブローシュ
泣かせます。
弾を拾いに行って打たれ、最期にカバンを投げるシーンはありませんでした。

☆こう来たか~!
○オープニング:壮大なスケールの船のシーンでスタートします。
ミュージカルでは、囚人たちが狭い世界をぐるぐるまわってるイメージだったので、
ここかなり衝撃的。

○バリケード:最初意外に小ちゃいのであれ?
アンジョのあの大事なシーンはどうなるんだ?と見てましたが、
ほ~こうなるのか~。
あのイメージは残しつつ、違う展開なのでお楽しみに。

○ラスト
最後はバルジャンの悲しいシーンから全キャストの『民衆の歌』に移るわけですが、
ここもうま〜い具合に移行します。

☆新曲
バルジャンがパリに馬車で向かうシーンで聞いたことのない曲が…。
まさかsasaの知らない曲?と心配になるも、
いえいえ新曲『Suddenly』でした。

☆舞台じゃないよ、映画だよ。
どうしても『宿屋の歌』のところとか『ワンデイモア』とか
終わったタイミングでいつものように拍手喝采したくなってしまうので、大注意!

いちファンの素人が心配しなくても、その道のプロがちゃ~んとアイデア出して
ファンの期待を裏切らない、納得のいく設定にしてくれているものです。
それにあれだけの名曲の数々があれば、感動しないわけがない!
音楽の力の強さを実感しました。

ミュージカル『アリス・イン・ワンダーランド』

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◆日時:2012年11月23日(金・祝)13:00
◆会場:青山劇場
◆出演:安蘭けい(アリス)、濱田めぐみ(帽子屋)、田代万里生(ウサギ)
    高畑充希(クロエ)、松原剛志(モリス)、柿澤勇人(エル・ガド(猫))
    JOY(芋虫)、石川禅(白のナイト/ジャック)、渡辺美里(ハートの女王)

これぞブロードウェイのエンタメだ〜!という作品でした。
内容てんこ盛り、衣装は華やか☆
原作にかなりアレンジが加わった現在劇です。
主人公アリスはいかにもニューヨーカー、
水色のエプロンドレスも含め色とりどりの衣装はブロードウェイ直参らしいですし、
振付け9人それぞれ別の振付家なんだって。
あれこれ詰まったおもちゃ箱のようでした。

万里生ウサギ、「時間がない」と大きなお尻を揺らしながらバタバタ。
狂言まわし的に随所に登場。
最初は万里生くんだとは思いませんでしたよ。
歌は上手いけど直立不動イメージから一転、今回はじたばた動き回る新境地、
とっても良いです♪

アリスの安蘭けいさんは、体型が細いのもあってギスギスしたアリスがぴったり。
序盤はあまり好きになれないキャラクターですね。
後半はその細さの中に葛藤を詰め込んでいるのかと思うと可哀想になってくる。

帽子屋・濱田めぐみさん、初見です。
すごいですね。
歌も演技もすっぱり潔い!
凄みも声量も歌の上手さも安蘭さん以上でしょう。
眼光も鋭く、とにかくかっこ良くて、ひれ伏したくなります。

高畑充希ちゃんも初見。
素晴らしい歌ですね。
諦めきった冷めた瞳がクロエらしい。

芋虫JOY、葉巻をくゆらせながら「急がず焦らず、じっくり考えるといい」。
まったりもったり。

帽子屋の腰巾着のようなモリス。
ねちっこくていい味出してます。

お顔も動きもきれいで、やらし〜いエル・カド。
売店のポストカードは柿澤さんだけ売り切れでした。
やっぱりすごい人気なのですね。

渡辺美里さん、生歌はすごかった!
どこまでも伸びる、伸びる、伸び〜る声。
お若い頃から貫禄ある方なので、女王役もハマってます。
台詞も演技も初舞台とは思えない。

そして、禅さん。
ハイテンションで浮くほど楽しそうなんですよ。
ナイトで馬に跨がるところなんて、そんなバカバカしい役をどうして引き受けたの?
のはずなのに、本人あまりに楽しそうなので、はいはいお付き合いしましょう、って。
禅さんが楽しんでることが、キャストも会場も楽しくさせていたことは間違いない。

どのキャラクターもとても魅力的でした。
それぞれがアリスの内面を具象化しているわけですが、
急ぐことも大事だし、じっくり取り組むことも大事、
楽しむことが一番だけど、それだけで良いわけでもない。
その時の感情や状況によって、あっちがいいと思ったり、
いやこっちが大切と思ったり。
誰もがそんなごちゃまぜの世界〜ワンダーランドにいるんだよなあ。

深いメッセージは1回では掴みきれず…。
視覚的にも1回では収まりきれなかった。
加賀谷さんもいらっしゃったのにね。
東京住んでたら絶対リピしてるでしょう。

ぐらんざ

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福岡のフリーペーパー情報を新潟のhiroさんからいただきました。
王子がシルバー向けフリーペーパー「ぐらんざ」に登場。

さすがにシルバー向けは手元に来ないので、
朝、会社で「目にした方はもらってきてください!」
とお願いしたところ、
その日のうちにsasaの手元に届きました。
良き同僚に感謝☆