Category Archives: ミュージカル・お芝居

2022年エンタメ回想

今年も最終日となりましたので、
今年のエンタメ回想を。

観てないつもりがちゃんと今年も観てました。

■お芝居・ミュージカル
1月8日(土)博多座『ガラスの動物園』
1月30日(土)ヨーロッパ企画第40回公演「九十九龍城」
2月19日(土)劇団四季『キャッツ』
3月13日(日)劇団四季『キャッツ』
4月16日(土)ミュージカル『ブラッドブラザーズ』
5月14日(土)博多座『千と千尋の神隠し』
5月28日(土)舞台『セールスマンの死』
6月8日(水)ギンギラ太陽’s「ドラッグストア大戦争」
7月23日(土)ミュージカル『ガイズ&ドールズ』
7月29日(金)ミュージカル『ガイズ&ドールズ』大千秋楽
9月6日(火)『世界は笑う』
9月25日(日)フィジカルコメディ舞台『ケッチスケッチ』
10月7日(金)ミュージカル「キンキーブーツ」
10月7日(金)ヨーロッパ企画第41回公演「あんなに優しかったゴーレム」
10月8日(土)舞台『住所まちがい』
10月16日(日)彩の国シェイクスピアシリーズ『ヘンリー八世』
10月25日(火)博多座『ミス・サイゴン』マチネ
10月25日(火)博多座『ミス・サイゴン』ソワレ
10月10日(月)ミュージカル 『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』
10月10日(月)『ヘア・スプレー』
11月12日(土)博多座『ジャージー・ボーイズ』チームGREEN
11月12日(土)博多座『ジャージー・ボーイズ』チームBLACK
12月17日(土)KERA・MAP #010『しびれ雲』

■その他、音楽や美術館など
1月15日(土)トモフスキー@堺ファンダンゴ
1月16日(日)トモフスキー@岡山城下公会堂
1月23日(日)藤田真央ピアノリサイタル
2月23日(水・祝)『フィンレイソン展』@福岡市博物館
4月24日(日)トモフスキー@紫明会館
5月5日(木)『香月泰男の植物図鑑Ⅱ』@香月泰男美術館
6月7日(火)『北斎展』@九州国立博物館。
6月21日(火)『海を渡った古伊万里』@九州陶磁文化館
7月28日(木)『琉球』展@九州国立博物館
8月3日(水)『tupera tuperaのかおてん』@福岡市美術館
9月4日(日)TOMOVSKY@マチノブンカサイ
9月4日(日)Netflix『女優 原田ヒサ子』
9月17日(土)LIVE in the DARK tour w/坂本美雨
11月6日(日)「名付けようのない踊り」上映&田中泯・犬童監督アフタートーク

今年も様々な作品を楽しませていただきました。
そんな中、今年の観劇No.1は

『ジャージー・ボーイズ』

にさせていただきます。
ジャージーというか、
花村想太くんに捧げます。
アッキーしかありえないと思っていたフランキー・ヴァリに
花村くんが新風を巻き起こしてくれました。
ミュージカル俳優さんとはまた別の圧倒的な歌唱力。
ジャージーは好きな作品ではありましたが、
花村くんのおかげでぐっと好きになりました。
令和4年度(第77回)文化庁芸術祭新人賞おめでとうございます。
目が離せません。
その勢いのままに来年の『RENT』を取りました。
前回楽勝取れていたチケットが花村人気で厳しかったです。

1月は既に最大のお楽しみであるエリザが控えてるし、
その後レントという、
楽しみでしかない2023年です。

来年もどうぞよろしくお願いいたします。
みなさま良いお年を。

KERA・MAP #010「しびれ雲」

■日時:2022年12月17日(土)
■会場:北九州芸術劇場 中劇場 H列
■脚本・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
■出演:
井上芳雄、緒川たまき、ともさかりえ、松尾諭、安澤千草、
菅原永二、清水葉月、富田望生、尾方宣久、森準人、
石住昭彦、三宅弘城、三上市朗、萩原聖人

大好きなケラ作品に王子が出るのはほんとに嬉しい。
まあ以前も『陥没』出演したけどね。
会場も小ぶりで見やすい中劇場。

作品の舞台は『キネマと恋人』と同じく
架空の島である梟島(ふくろうじま)。
お話自体は全く別物ですが、
ともさかさんと緒川さんが同じく姉妹役です。

全員知り合いのような小さな島に
記憶をなくした不死身のフジオさんが流れつく。
ケラ作品でお馴染みのキャストさんの中に客演の王子ですので、
この時点で、都会からやってきた人間
という浮いた感じがうまいこと出てます。

でも、よそものを冷遇する空気は全くなく、
さっさと家に入れるし仕事も紹介する。

思うのですが、
まだレビュー書けてない『世界は笑う』にしても
ケラの作風がノスタルジックというか昭和になってきた?

そして、以前は人間のツボを突くテーマがあったし
政治的な考えとか説教臭いことは自分にはあわない
という姿勢だったのが、
Twitterでは政治的批判のツイートもよくするようになり、
逆に舞台は郷愁ある優しいものになってきた気がする。

しびれ雲にしても、
特にテーマがあるわけでもなく
それぞれの人が泣いたり笑ったりしながら
自分の人生を歩んでいく様子を優劣つけることなく描いていく。
なので、確かにフジオさんは大きなポイントではあるけれど、
大なり小なり、どの役の人生にも焦点を当てる。

なので、終盤、フジオさんはすごい人ってことがわかって
その調査報告が手渡されるわけだけど、
人には「すごい」とか「すごくない」とかないわけだから
フジオさんが報告書を破り捨てたのは当然だよね。
ここで今ある自分で生きていくのです。

『キネマと恋人』同様、
「ばりんこありがとさん」「ごめんちゃい」
「ほんだら」…のどこのかわからない方言は
緒川さんが話すとばりんこ愛らしい。
ベルトのあるパンプスにソックスのファッションも
ゾクッとする可愛さだわ。

王子の出番は主演なのに出づっぱりというわけではなく、
ケラさんが忙しい王子の負担を少なくしてくれたのかなとは思いました。
そしてストプレの時は、いつも王子もったいないなあと思うのだけど
今回はラストに生歌「ああ幸せの波はそよいでる」が待っていた。

これが今年の最後の観劇でした。
お話と歌であったかい気持ちになって
ご褒美いただいて気分です。

ミュージカルオフ会

いつものロイホでミュージカルオフ会。

今年後半になって、ミュージカルが一気に流れ込んできた。
博多座だけでも
ガイズ&ドールズ
サイゴン
ヘアスプレー
ジャージー

これからは天ラブ

そしていよいよエリザへと続きます。

遠征の予定もそれぞれあって
これまでの感想と今後のお楽しみを語り合う。

博多座『ジャージー・ボーイズ』チームBLACK

■日時:2022年11月12日(土)12:00
■会場:博多座1階 I列サイド
■出演:
チームBLACK
中川晃教、藤岡正明、東 啓介、大山真志

加藤潤一(ボブ・クルー)
山路和弘(ジップ・デカルロ)
戸井勝海(ノーム・ワックスマン)
綿引さやか、小此木麻里、遠藤瑠美子、ダンドイ舞莉花
大音智海、山野靖博、若松渓太、杉浦奎介、岡 施孜

今回は花村ヴァリに賭けたつもりだったのですが、
やっぱりアッキーが見たいし、
藤岡君の歌も聴きたい。
ということで、マチソワしました。

でさ、
やっぱりアッキーのパワーはすごかった。
高音の響きが圧倒的なのですよ。
花村くん、あっという間に気が変わってごめんなさいね。
それにね、ヴァリの10代?若い時から演じるわけですが、
アッキー若い!
世間知らずな少年の表情とか、若者らしいやせっぽちの体型とか
年齢からあわせてきている。

チームごとに解釈を任されている部分もあるようで
立ち位置とか向きとかマチネのGREENチームと少しずつ違う。

娘の訃報を電話で受けた時ね、
花村ヴァリは電話の方を向いて後ろ向きだったのが、
アッキーヴァリは横向きに立ち、崩れ落ちそう。
歌の上手さに隠れてしまうけど、お芝居も素晴らしいよね。

トミーも藤岡くんが圧勝。
マフィアの子分ですので悪党、
凄みがあって真っ当な人間ではない。
そんな役もはまってる上に、
藤岡くんはやっぱり声がいい。
特別な声なんだよなあ。

東くんはヴァンパイアのアルフレートで見て
背が高すぎるなあと思ってましたが、
ボブだと違和感ないですね。

BLACK=大人チームはみなさん落ち着いてて安心なのですが、
ダンスに難あり。
藤岡くんがんばってて東くん長い手足をバタバタ。
踊れてるのはアッキーだけ。
意外に大山さんがその次でした。

サイゴンの時もだけど、
気軽に休みが取れない今、
マチソワの1日強行軍で攻めるプランはいいかもです。
おかげでジャージーは両方見ることができました。
観たいキャストさん全員見られると達成感あります。

この日はBLACKチームの千秋楽でして、
4人からのご挨拶が。
といっても、あまりトークの得意な方々ではなく、
そこもまたいいのですが、
ミュージカルらしく「大大大好き~♪」の歌を一人ずつ振られて
それぞれが自分らしい表現で歌う
という素敵なカテコとなりました。
さすがはみなさん歌のプロ、どの方のアレンジも素敵で
作品の後まで楽しいステージでした。

博多座『ジャージー・ボーイズ』チームGREEN

■日時:2022年11月12日(土)12:00
1幕80分 休憩30分 2幕80分
■会場:博多座3階 C列サイド
■出演:
チームGREEN
花村想太、尾上右近、有澤樟太郎、spi

加藤潤一(ボブ・クルー)
山路和弘(ジップ・デカルロ)
戸井勝海(ノーム・ワックスマン)
綿引さやか、小此木麻里、遠藤瑠美子、ダンドイ舞莉花
大音智海、山野靖博、若松渓太、杉浦奎介、岡 施孜

以前テレビでアッキーと『君の瞳に恋してる』を競演してて
おーアッキーと対抗できる新星現る!
と思ったので、今回は花村ヴァリに賭けることにしました。
その期待通りに素晴らしいヴァリでしたよ。
あの輝くような高音、
あれをずっと出し続けてることを思うと
喉の負担は大変なことでしょう。
音程も確かだし、抜群の歌唱力。
に加えてですね、ダンスユニットDa-iCE (ダイス)のメンバーであるからには
ダンスもキレッキレ。
動きが軽い。

花村くんは童顔だけど実は30歳超えてるらしく、
お父さんになった姿はそれなりにほっこりふくらんで見えて
おじさんになってたから不思議。
太ってるはずはないから筋肉なのかな。

お顔は可愛いし歌って踊れるからミュージカルにはぴったり。
かなり気に入ってしまい、次回のRENTがぜひ見たい。

チームGREEN=ヤングチームなので
なんとも瑞々しい。新鮮☆爽やか
若い男の子たちって可愛いわ。

といっても、もちろん実力のある方々で、
歌舞伎の方ってみなさん歌上手なのかしら、右近さんもいい声で正確。
台詞もきれい。
ただ育ちの良さのせいか、クズ男のトミーにしては品がありすぎかも。
spiさんは以前も観たことあるけど、有澤さんは初。
この4人、全員踊れた。
ダンスに重きをおくsasaとしては大満足。
ヴァリはともかく、比重が偏らなくてバランス良かった。

これまで何度か観てるのに、
4人がグループ名「Four Seasons」にあわせて
四季を表してるとは、初めて知ったお恥ずかしい始末。
「Four Seasons」のこれまでを4人の視点で一人ずつがメインとなって振り返る
という構成になっていたのだ。

なので、ヴァリだけでなく、全員が主役になっている。

クズ男トミーが作ったマフィアからの借金を
なぜか肩代わりして懸命に働くヴァリ。
才能をそんなことに使うなんてもったいない。
トミーを切り捨てれば、ボブとともに丸儲けだったし、
恋人と別れたり、娘の近くにいて亡くさなくて済んだかもしれないのにね。
トミーに見出してもらった恩義を持ち続けるヴァリ。

ストーリーをなんとなく覚えていたのは、
クリントイーストウッド監督の映画版も観ているからですね。

どんどん暗い方に進むけど、借金を返し終えたところで
なんだかいきなり授賞式になって4人が揃い
「ごく普通の人々に愛されることが嬉しい」と
めでたしめでたし。
客席も一体となって楽しい宴。

ストーリーも曲も覚えてきたし、楽しくなってきたぞ。