Category Archives: ミュージカル・お芝居

森山開次『NINJA』

■日時:2019年7月13日(土)1幕14:00-14:40 休憩20分 2幕15:00-15:45
■会場:北九州芸術劇場 中劇場
■振付・演出:森山開次
■出演:森山開次、浅沼圭、中村里彩、引間文佳、藤村港平、
宝満直也、美木マサオ、水島晃太郎

過去記事まだまだ溜まってます。
早く追いつかないと、忘れちゃう。

ひっそり こっそり ごっそりと あなたのココロを奪います。ドロン!

開次さんのダンス公演。
忍者姿で現れた開次さん。
ダンサーさんたちのハイレベルな忍者ごっこ。
蛇とかナメクジとかに変身。
開次さんのごあいさつ文によると、
子どもの頃必死に忍法を編み出そうとしたり、
野山で虫や爬虫類を追いかかけていた楽しさを
再現したそうです。

そんなこどもゴコロを持ち続ける開次さんの純真さに
感動します。
正直ねえ、見ていて美しいのですが、
いろいろ考えてしまうわけですよ。
ここは何を表現してるのかなあとか。
きっと見たままを楽しめばいいはずなのに
大人の面倒くさい邪念が走る。

よくないなあ。

いろんな仕掛けがはりめぐらされてたようだけど
かなり見落としてます。

途中休憩でステージに写った「厠」の文字が可愛い♪

とにかく踊りまくるので、
短時間でも休憩あり。
あれだけ動いてもダンサーのみなさん、
声を荒げず息をひそめてます。

会場は子どもたちも多かったですが、
たった1公演なのに、満席ではなく、後方は空席もありました。
九まだまだだなあと残念。

PARCOプロデュース2019「人形の家 Part2」

■2019年9月7日(土)13:00
■会場:北九州芸術劇場 D列20番
■作:ルーカス・ナス
■演出:栗山民也
■出演:永作博美、山崎一、那須凜、梅沢昌代

そんなに乗り気じゃなかったのですが、
良席を目にしてしまったものでポチッ。

そもそもイプセンの原作さえ読んだことないのに。

「人形の家」で家を出て行ったノラが
15年ぶりに帰ってきたというお話。

名作の後編ってご本人の断りもなく勝手に作っていいものなのね。

でも後編というよりも、
原作にインスパイアされて作った新しいお話。
伝えたいことをそこに乗せたという感じでした。
原作に詳しくないsasaには新しいお話として
そこからのメッセージを受け取りました。

ノラが帰ってきたのには理由があったのですが、
それは大きな問題ではなく、
ノラが出て行った理由、
離婚届を出さなかった夫トルヴァルの反撃、
見ていた乳母アンヌ・マリーの所見
娘エミ―の言い分、
それぞれねえ、もっともなのよ。

ノラだけの視点にしてると、
ひどい夫、ノラ可哀そう、女の自立バンザーイ!
だけど、片方だけの言い分というのは
sasa気をつけるようにしてて、
今回のはまさしくそう。
個人的に、一方的に自分の主張をまくしたてる人無理。
それぞれに事情や言い分はあるのだ。

出演は4人だけで、
永作ノラが、夫トルヴォル、
乳母アンヌマリー、娘エミ―と対峙。
永作さんは105分間でづっぱり。
台詞も膨大な量です。

栗山さんあんまり好きじゃないんですが、
この作品とてもわかりやすかった。
小難しくなくて、ひねくりまわされもせず、
台詞がシンプル。
ものすごい量しゃべるけどちゃんとわかる。

4人がしゃべることは本音を言ってるようで、
その裏には本人も気づかない裏の気持ちもあり、
それを他人に明らかにされるのは腹立たしく認めたくもない。
でも、そのどちらも真実で、それが普通。
特に一人だけが悪人とか善人とかもない。

ノラもトルヴォルも相手のことをけなしつつ
この15年間にそれ以上の相手に巡り合えたかというと
そんなことはない。

さんざん言い合った後
冷静に考えてみれば、案外悪くない相手だったかもしれない。
結局楽だよねえと言って手を取りつつ
それでも、一緒にはいられない。
人が理解しあったり
一緒にいるのは簡単なことではない。

ここでめげることなく、
イチから出直すと言って、
ノラはまた家を出て行く。

それでも人は生きて行く
ってところかな。

ギンギラ太陽’s『天神ビッグ!バン!バン!バン!「そしてソラリアは残った…」』

■日時:2019年9月4日(水)20:30
■会場:天神劇場

個人的に大事な9月4日にチャラッと観劇。
いえいえ、太陽’sはとても真摯で誠実な劇団です。

平日の観劇やお友達との約束も全く無理なのですが、
20時半ですので、なんとか滑り込みました。
ブログでは毎日遊び歩いてるみたいに見えてるでしょうが
毎晩遅くまで残業してるんですよ。

で、会社からも近い天神劇場。
むか~し、あんみつ姫の取材で伺ったことがあります。

狭い劇場に固い丸椅子がびっしり。
お隣同士密接してます。
好きな人だけが駆けつけてるので、
会場内盛り上がってます。

開演前の撮影大会では大好きな杉山さんが
ロープウェイ娘ちゃん姿で一緒に写真撮ってくれました。

お話は、平成元年、イムズ、ユーテク、ソラリアプラザの
3ビルが華々しく登場。
ユーテクは早々に敗退し、
天神ビルに続いてイムズも解体が決定。
ソラリアだけが残る。

ユーテク知ってる人って少ないよねえ。
一瞬だったもんなあ。
「天神に秋葉原を!」と言いつつ、入居したベスト電器は
いまひとつ価格破壊はなく、
イムズは金ぴかビルでビックリだったものの
目の前には愛眼ビルが立ちはだかって見通し悪し。
ソラリアはスケート場とかセンターシネマが惜しまれつつ消え、
岩田屋は駅ビルだったのに
駅が南側にずれ、三越のものとなり、
でも、岩田屋+伊勢丹+三越の合体により
また駅ビルとなる不思議な縁。

「天神に原宿を!」でオープンしてパッとしなかった大丸は
駅ビルの移動により、盛り返す。

などなど、今回も
「地元の人にしかわからない話」満載でした。

次回は、早めに閉店を発表して
「最後のセール」をやり続ける
天神ビルとのコラボ公演だそうですよ♪

チケット代1000円でしたけど、
1時間くらいの短時間。
おまけの缶バッジ。

ヨーロッパ企画第39回公演「ギョエー! 旧校舎の77不思議」

■日時:2019年8月31日(土)13:00、9月1日(日)13:00
■会場:西鉄ホール H列/E列
■作・演出:上田誠
■音楽:青木慶則
■出演:石田剛太 酒井善史 角田貴志 諏訪雅 土佐和成
中川晴樹 永野宗典 本多力
客演:祷キララ 金丸慎太郎 亀島一徳 日下七海 納谷真大

途中休憩10分あるものの2時間半の長編。
馬鹿馬鹿しさに笑い疲れました。
旧校舎で起こる怪奇現象77個
トイレの花子さんが3人、背中で成長する人面瘡
壁から出てくる手、しゃべる日本兵…などなどくだらない怪奇現象を畳みかけてきます。

客演さんたちが生徒さん、
ヨーロッパ企画は先生役です。
石田さんが普通の良識ある先生。
本多さんは落ちこぼれクラスに愛情注ぐ先生。
気持ちのない酒井先生も良かったわあ。
永野さんは1幕金八風の管理部の先生、
1部終わりに女子学生の霊と消えて行き、
2部では人体模型となって走り周ります。

後半は油すまし、小豆洗い、入道…など
学校は妖怪だらけ。

77の不思議が出て来た時には
時空がずれるとかなんとかの現象が起きて
いったん全てがリセット。
元通りかと思いきや…。

チケット完売なので心配して2日とも申し込んでみたら
両方取れたという…。
何故か1日目は1幕が爆笑、
2日目は2幕に入り込みました。

面白いよ、ヨーロッパ企画。

お花は何故か地元の文房具メーカー、ハイタイドさん。
文房具コメディの時に関係があったのかな。

映画『ロケットマン』🚀

エルトン・ジョン、お名前くらいしか知りません。
『ユアソング』さえこの度知ったくらい。

でも『ライオン・キング』も『ビリー・エリオット』も
エルトン作だもんね。

お話は予想以上に悲しかったです。
厳格な父親は何かしらエルトンのことが気に入らない。
母親も自分のことでいっぱいで
両親ともに愛してくれない。
救いはおばあちゃんだけ。

音楽のパートナーとなったバーニーは
人としては愛してくれるけど、
普通に女のひとのところに行っちゃった。

『ユアソング』ができるシーンねえ、
自分の思いをバーニーが詩にしてくれて
それを曲にのせて、
思いのたけの歌が出来上がる。
ここ、泣けます。

あと、自分には決してハグをせず、
嫌悪感しか示さなかった父が
再婚の息子たちのことは当たり前に抱っこ。
サインが欲しいというから書いたら
知り合い用だった。自分は関心なし。

愛が欲しかったのはフレディ以上かも
というか、そういう描かれ方だった。

内容はボラプと違って、ミュージカル映画。
台詞が歌。
ダンスシーンも多い。
タロンくん歌もダンスも上手だわあ。

ボラプにはラストのライブエイドという
最大の見せ場があって
あそこでノックアウト☆

っていうのは、『ロケット・マン』にはないのよねえ。
ただ、エルトンは顕在だから
音楽のパートナー・バーニーとも仲良く、
28年前から断酒してて今は夫と赤ちゃんもいて
幸せに暮らしてることがわかって
救われた思いです。