■日時:2013年5月18日(土)13:00
(1幕2時間15分 休憩15分 2幕1時間50分)
■会場:キャナルシティ劇場
■出演:吉田鋼太郎、松坂桃李、
木場勝己、立石涼子、星智也、矢野聖人、冨樫真、磯部勉、
たかお鷹、辻萬長、瑳川哲朗、井面猛志し他
Starsが万全の予習だったのに対して、
こちらは全く予習なしで臨んだのがまずかった。
予習というかね、方向性だけでも知っておくべきだったわ。
チラシを見た時から鋼太郎さんの姿が妙な気はしてたけど、
登場するとビヤ樽のような巨漢の喜劇キャラなのね。
それさえ知らずに臨んだので、お話の世界に入るまでに時間がかかり過ぎた。
しばらく慣れてくると、鋼太郎さん=フォルスタッフの台詞まわしや
細かい動きがいちいち可笑しい。
なんか台詞を自由自在に転がしてる感じよ。
そうかあ、こういう所を楽しむ作品なんだって気付くのに出遅れ
惜しい事をした。
それに大型ペチコートみたいな輪っかをつけたままなのに、
テーブルの上に乗ったり下りたり、なんて機敏なんでしょう。
話は済んだとみせかけて、立ち去りながらひょいと振り返る、
その仕草や間が絶妙。
鋼太郎さんって、お固い王様だけでなく道化もお手の物だったのね。
それこそシェイクスピア役者さんってもんよね。
そして桃李くん(ハル王子→ヘンリー五世)。
全くお目当てでも何でもなかったんだけど、とても良かった。
オープニングはフォルスタッフとわいわい言いながら登場し、
蜷川さんのお好きな上半身裸となり、
転がり回りながら2人で遊んでやんちゃぶりを発揮。
安酒場でもバカ騒ぎばっかりやってるんだけど、
これが後半の王として立つ決意と対照的なの。
台詞も相当鍛われたのかしら。
膨大な量の台詞がはっきりとクリアに聞こえてきます。
もともとのちょいワル系のお顔立ちがキリリとセクシー。
色気のある役者さんだわ。
蜷川シェイクスピアは井面さん目当てに行くことが多いんだけど、
その井面さん、今回は結構台詞がありました。
それに、2幕の役が桃李くんの弟っていうのが笑ってしまった。
年齢的にはかなり無理がある。
若めのメイクで、お兄ちゃんたちの言うことに大人しく従ってる
様子がおかしい。
ラスト、ハル王子がヘンリー五世となったことを知り、
重用してもらえると思ってほいほい馳せ参じたフォルスタッフを
ハルがばっさり見捨てるところがつらいわなあ。
常識なしで申し訳ないけど、ここってハルも本意ではないんだよね。
王となり国を守るための決断だったんだよね。
この時の鋭く冷たいハルの視線もとてもよかった。
全部で4時間20分。
もちろん途中しばしウトウトしてしまいました。
でも、お話的にはとても面白かったの。
理解不足のところももう1回観ればもっと深められたはず。
チャンスがあればリベンジしたかった。
もっとフォルスタッフを楽しみたかった。
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