Category Archives: ミュージカル・お芝居

ミュージカル「ザ・ビューティフル・ゲーム」

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■日時:2014年2月10日(月)18:00(1幕85分 休憩20分 2幕75分)
■会場:新国立劇場 小劇場
■音楽:アンドリュー・ロイド=ウェバー
■演出:藤田俊太郎
■出演:馬場徹、大塚千弘、平方元基、フランク莉奈、藤岡正明、
野田久美子、小野田龍之介、谷口ゆうな、中河内雅貴、吉原光夫 他

やっと書きましょう。
大塚千弘ちゃん×アンドリュー・ロイド=ウェバー目当てで。

サッカーがテーマなので、ステージもスタジアムのように
舞台の向こう側にも客席がせり上がって作られています。

イメージとしては『RENT』。
青春の群像劇のような。

ただ、『RENT』以上に日本人にはテーマが難しいかも。
アイルランド紛争はなんとな~くしか知らないし、
カトリックVSプロテスタントは浄土真宗にはわからない、
サッカーも国民的競技ではない、
ので、共感はしづらい。

良かったのは、
大塚千弘ちゃんは期待通り良かった。
ますますかわいくなってるし、のびやかで愛らしい。
とても素敵なヒロインでした。

馬場くんは、この前のVではヘル様だったよね。
なのに、アイドル的なルックスね。
平方元基くんは、かっちり確実、安定してる。
初見のフランク莉奈ちゃんはヤンキー娘がぴったり。
藤岡正明くんもお目当てだったんだけど、
とても重要な役どころではありながら、
歌唱力が発揮できる役ではなかったの。
歌上手だから聞きたかったなあ。
あと、中河内雅貴くんというのはホープなのかしら?
印象に残る役者さんだったなあ。

オープニングとラストに全員で歌うテーマ曲は
さすがはアンドリュー・ロイド=ウェバー、
今でもフレーズが浮かぶような名曲でした。

客席には演出の藤田俊太郎さんもみえていて、
幕間に関係者の方とステージを指しながら打合せしてらっしゃいました。
開幕間もなかったから、まだまだ発展途上だったんでしょうね。

いろいろあって、チケット手配が全くできてない状態。
貴重な1枚の『イン・ザ・ハイツ』での大塚千弘ちゃんが楽しみ♪

アトリエ・ダンカン

先日からヤフーニュースなどに載っている
アトリエ・ダンカン自己破産ニュース。

ミュージカル界トップの王子の事務所よりも
ずっと有名で、よく目にするし、
演劇界では大きい事務所なのよね?

そもそも『ピンク・スパイダー』の公演中止の時に
理由がはっきりしてなくて、
ニイロ兄さんとかも無念そうだったし、
なんでかなあと思ってたのよ。

でも『StarS』武道館なんていうでっかい花火打ち上げて
あれが起死回生の大勝負だったのかしら?

「木の実ナナや尾藤イサオが所属」って書いてるけど、
「ニイロ兄さん、育三郎くん、石井一孝さん、駒田さん
サカケンさん…」などなどいっぱい

みなさんブログでひとことご挨拶があってるのに、
いくさぶろ君だけウィーン行報告で終わってる…。

実力あるみなさまだから、次の所属も決まるだろうけど、
早く落ち着けるといいですね。

ソニンのコラム

仕事で宅ファイルという画像データサービスを利用しているので、
掲載されてるソニンのメルマガのお知らせが届く。

今回のタイトルは
「叶わない夢もある」
http://c.filesend.to/plans/sonim/body.php?od=20140130.html

冒頭に「自分が受けた役とは別の役でオファーを受け、
混乱しながら引き受けた」という話が。

これ、確実に『RENT』のことだよな。

普通に「モーリーンやることになりました」
みたいな報告だったけど、
やっぱり真意はミミやりたかったんだ。
そりゃあダンスシーンも多くて可愛いミミがいいよね。
モーリーンのあの訳わからないパフォーマンスを
あれだけ体当たりでチャーミングに演じたソニンは
素晴らしいと思ったけど、やっぱりミミで観たかった。

「希望していた役にはどうやってもつけないことがわかり…」
そうなのか…Jenifferちゃんはミミ連投でも、ソニンはダメなのか…。

ブログって報告とか楽しいネタを書くものだから
葛藤とか苦労話とか見えないもんね。
まあ、そんなのガタガタ書いてたらウザいし。

1年間のNYだってたくさんの困難があったことでしょう。

『RENT』の出待ちの時、冬の寒い中長時間待ってたから
出たきたソニンは
「こんなに手が冷たくなってすみません」って
両手でぎゅーっと包み込んで握手してくれたんだよなあ。

ソニンは次回『RENT』のオーディションも受けるのだろうか?

NODA・MAP 第18回公演 「MIWA」

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■日時:12月7日(土)
■会場:北九州芸術劇場
■出演:宮沢りえ、瑛太、井上真央、小出恵介、浦井健治、青木さやか、
    池田成志、野田秀樹、古田新太

脅威的にチケット激戦だったこの公演、
サブセンとはいえ、3列目という超スペシャルなお席で拝見してきました。
トリのレビューということで、しっかり書きたい気持ちはあれど、
またまたよくわからなかった。
遊民社からして、あまり理解できた試しがないのよ。
かろうじて『THE BEE』がわかったくらいでさ。

もちろん美輪明宏がテーマですが、
人生をそのまま追うのではなく、
野田さんの美輪イメージで作り上げた作品です。

「男?女?」の踏み絵を踏めないまま
この世に生まれ落ちたMIWA。
見た目は美しい(りえちゃん)けど、化け物(古田さん)が取り憑いている。
2人一体でMIWAを表します。

美輪さんはあんな風になったのも仕方ないと思うくらい
壮絶な人生を背負ってらっしゃるのですね。
原爆体験もあって、その後遺症にも苦しめられて。
母マリアも3回変わりました。
それを演じる井上真央ちゃん。
ただの元気がよくて可愛い女優さんかと思ったら、
いやいや根性座ってましたよ。
若いのに肝っ玉母ちゃん風。
救いを求めるものは拒まず長いスカートの中に受け入れる。
声もド〜ンと響いてとても良かったです。

もう1人、まっすぐ演じていたのが瑛太さん。
MIWAの初恋相手で、
MIWAがオドロオドロしくとらえられているのに対して、
瑛太さんの繋一郎はピュアで救いになりました。

あ、浦井くんはいつもの子犬キャラでしたよ。
途中、お尻の部分まで総レースの衣装があって、
それで踊るもんだから、破れないか心配しました。

原爆のシーンは美しく表現されていて、
その美しさがかえって怖さを助長する。
キリスト教を弾圧されて苦しんだ長崎に
キリスト教国の原爆が投下される。
なんという不条理。

りえちゃんは膨大な台詞が完璧で、素晴らしかった。
理解できないと自分の中には取り込めないのだから、
玉砕した『盲導犬』といい、あんな難解なものを理解できるのは
相当頭の良い方なのでしょう。
ヒビノコズエさんのブルーの学生服風衣装をまとい、
美少年を軽やかに演じていました。

でも、一番印象的だったのは、野田さんだなあ。
MIWAを支援するオスカワアイドルという役。
最初に遊民社を見た頃、「役者が舞台を駆け回って風を起こす」
みたいなことをおっしゃてて、
その通りに、狂ったように動き回ります。
奇妙ななりと、背面には額縁を背負い、
あの甲高い声でまくしたてる。
オスカーワイルドといえば、sasaの卒論テーマでしたよ。
同性愛者の象徴的存在です。

今でこそ、確固たる位置にいる美輪さんですが、
ここにくるまでには、普通の人には耐えられない迫害にあったろうに、
それでも自分を貫き通したところがやっぱり化け物ですね。

たくさんのメタファーが散りばめられていて、
美輪さんの歴史、神話、小説、宗教、原爆…などなど
sasaにもっと素地があれば、理解は深まったでしょうに
というのはよく思うことです。

今から

今年のsasaの観劇のオオトリとなりますのは
コチラ
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オオトリに相応しい華々しい作品ですね。
浦井くんもご出演☆
楽しみです!