Category Archives: ミュージカル・お芝居

劇団四季『Cats』


■日時:2021年8月24日(火)18:30
■会場:キャナルシティ劇場 J列
■出演:

久しぶり~
おかえり~
大好きなキャッツが福岡に帰ってきました。
さあ、猫ちゃんたちに会いに行くぞ。

まずは、猫の名前でご挨拶ね。
と思ったら、
そうかあ、今は客席降りNGなのね。
いつものオープニングがなかった。
開演前にあちこちに猫ちゃんたちが現れることもなく…。

おかげで猫の名前は途中に入ってるし、
犬の歌が入っている。
ちょっとリズムを崩され動揺。

キャストさんはすっかり変わってるから
ウィキッドの江畑さんくらいしか存じ上げない。
あと、グリドルボーンのあの高音が美しいなあと思ったら
王子と同じグランアーツ所属だった間瀬はるかさん四季に入団されてたのね。

コロナのせいで演出が変わったのか
sasaの記憶違いなのか定かでなく
思い出していると集中できない。

とはいえ、キャッツ大好きなのでもちろん楽しめました☆

平日夜公演は2750円というスペシャルプライスで
残業の恐怖感はあるけど
仕事帰りに行けるのはありがたい。

次回は集中して臨みたい。

博多座レ・ミゼラブル公演中止

昨日の公演見た後、
コロナ感染者が出て今日の公演が中止になった。
とりあえず一人だから、
数日すれば再開するかなあと。

が、そんなことはなく、5人確認されて
千秋楽まで全公演中止。

ううううう…

sasaのもう一枚のチケットは千秋楽。
楽しみにしていたのですよ。
一番心に響く佐藤バルジャンに
福岡の新星☆竹内マリウス
同じく福岡の谷口ゆうなテナ夫人。

今期まだ観てない
一度は観たいキャストを
千秋楽にとっておいたのです。

ミュージカル好きんならおわかりでしょうが、
この役はこのキャストさんで観たい!
というのがあって、
でもそれが総出演なんて公演はほぼないから
数回に分けて観たいキャストをおさえますよね。

かなりの観たい度高いキャストさんを観るべくの
千秋楽だったのに…。

いやいやいけませんね。
まず一番大事なのはみなさまの回復です。

博多座『レ・ミゼラブル』2回目

■日時:2021年8月21日(土)17:00
■会場:博多座 3階A列サブセンター
■出演:
ジャン・バルジャン:吉原光夫
ジャベール:上原理生
ファンテーヌ:二宮愛
エポニーヌ:唯月ふうか
マリウス:内藤大希
コゼット:熊谷彩春
アンジョルラス:小野田龍之介
テナルディエ:駒田 一
マダム・テナルディエ:森公美子

2回目のレミゼ。
まあ、吉原さんはいつもの安定ぶり。
今日はファンテが奥様ではないので残念でしたが、
二宮さん、前の印象よりずっと良かった。
さすがは続投し続けているファンテですね。
「夢破れて」の「あの人来て~♪」の恋する乙女感が愛らしく…。

今日の目当ての一つは理生ジャベだったのですが
ん?
理生くん、低音下がらない?
声は太くて重厚感があるのですが、
下まで下がりきらないので、
出せる最低音にとどまって、
ずっとその音程でつぶやく台詞のようになるのです。
そんなはずないよねえ。なんでだろ?
Starsの高音とかはもちろんよいのですけどね。

ふうかエポは声がよく通りますねえ。
そして「花育てよう」がマリウスを心配させまいと
ずっと満面の笑顔でマリウスを見つめ続けるので悲しい。

小野田くんは今日もやっぱりよくて、
でもあんなに背高かったっけ?
今日の内藤マリウスはともかく、先日の三浦くんの時も
身長差あったのよねえ。
上げ底靴かなあ。

内藤マリウスはねえ、歌がちょい強い。
アンジョと張り合ったらいかんやろ。
マリウスにはプリュメ街とかカフェソングとか
たくさん見せ場はあるのだから、
バリケードシーンではもう少し控えて
アンジョを引き立たせて欲しいなあ。

そして今日は駒田テナ。
テナってあんなクセすごの役だから
ある程度誰でも面白くまとまるなんて思ってたら
いやいや、やっぱり駒田さんは違うな。
いやらしさもあってコミカルで愛されキャラ。
さすがあ。

登場シーンとしては少ないので
これまで司教様にはあまり注目してなかったのですが、
確かにバルジャンの人生を導く大事な役ですよね。
今日の司教様について言わせていただければ、
恰幅よくてお肌テカテカ、眼光もギラギラで
毎日パンとワインがぶ飲みしてるでしょ?
って感じでなんだか説得力がなかった。

土曜日の夜公演にわざわざ来ているだけあって
客席がリピーター多かった気がします。
左右のお客さんが手拍子のタイミングも
オペラグラスでチェックするポイントも絶妙。
3階席全体の拍手も大きい。

客席の状況ってとっても大事だよね。
前のめりとかおしゃべりとか
レジ袋の音とか携帯画面とか
前席の背の高さとかノリの良さとか。
とても良い環境でした。

博多座『レ・ミゼラブル』マイ初日

■日時:2021年8月8日(土)12:00
■会場:博多座3階R列
■出演:
ジャン・バルジャン:吉原光夫
ジャベール:伊礼彼方
ファンテーヌ:和音美桜
エポニーヌ:生田絵梨花
マリウス:三浦宏規
コゼット:敷村珠夕
アンジョルラス:小野田龍之介
テナルディエ:斎藤司
マダム・テナルディエ:森公美子

この日を選んだのは、
レミ初心者のお友達を連れて行くから。
ハズレなしの吉原さん、生田絵梨花ちゃん、斎藤さん、森久美さん
わかりやすいキャストなので楽しんだいただけるかと。

実際、一番人気の公演だったようで、
速攻完売でした。

今日の収穫はね、
小野田アンジョです!

小野田アンジョ、以前も観たことあります。
その時は残念ながらがっかりでした。
今期はお友達から「小野田くんいいよ」って聞いたものの信じられず。

が、ほんと、小野田くん大躍進!
ちょっと痩せた?
学生たちの真ん中にすくっと立って求心力のあるアンジョ。
うわあ、びっくり。
アンジョって、理生くん以降カリスマキャストがいなくて
個人的に相葉アンジョがあんまり好みじゃないので、
推しアンジョ登場嬉しい~☆

今回のお席は3階R列の一番前。
バルコニー席って見切れができるのですが、
さすがに一番前なので、前方と横の2方向から見晴らしよく、
新たな視点で見ることができた。
特にグランテールとガブの関係性。
二人のつながりがよく見えました。

敷村コゼットは今期からの新キャスト。
「頑張ってます」感が強い。
コゼットというより頑張ってる敷村さんが全面に出るから
感情移入がしづらい。

生田絵梨花ちゃんも今期からエポ。
アイドルだからねえ、なかなか汚れには見えない。
客席には確実に若い男性ファンが多いよね。

そして今日は吉原夫妻共演でしたよ。
大好きな和音ファンテ。
やっぱりいいわあ、おかえりなさ~い♪

何度見ても飽きるどころか
あっという間に終わるレミ。
お連れしたお友達も満足してくれました。

『首切り王子と愚かな女』

■日時:2021年7月17日(土)13:30
1幕1時間15分 20分休憩 2幕1時間10分
■会場:久留米シティプラザ C列
■作・演出:蓬莱竜太
■出演:井上芳雄 伊藤沙莉 若村麻由美
高橋 努 入山法子 太田緑ロランス 石田佳央 和田琢磨
小磯聡一朗 柴田美波 林 大貴 BOW 益田恭平 吉田萌美

◇Story
女王デン(若村真由美)は、
溺愛していた第一王子ナルが病に倒れてからは国政を執らず、
民は貧しさに疲弊し、反乱の気運が高まっていく。
そこで「呪われた子」として離島送りにしていた第二王子トル(井上芳雄)を、
反乱分子の首を落とすために呼び戻す。
谷に住むヴィリ(伊藤沙莉)は生きる理由が見当たらず、
最果ての崖で首切りの処刑を目にする。
トルはヴィリに興味を持ち、召使いとして雇い入れる。

蓬莱竜太さん、王子が大好きな演出家ですよね。
sasaは『トライアングル』が苦手で敬遠してたのですが、
これがまあ、素晴らしい作品でした。
ファンタジーという薄布を纏いながら深淵。

大千秋楽でしたので、ネタバレよいですよね?

オープニングは「生きる意味がない」というヴィリが
崖に向かうシーンからスタート。
いや、ほんとはステージの四方に
楽屋に見立てた透明な部屋が仕立ててあって
その前(開演5分前くらい)から、
役者さんたちは全員そこに座っています。
その後も、はけることはなく出ずっぱり。

物心つかない時から訳もわからないまま島に送られ、
召使と二人だけで暮らしていたトルは
久しぶりに会った母の愛を得ようと必死。
母から命じられた首切りという役目を全うする。

第一王女という美しい妻はいるけど、お互いに愛情ないから
つまらないし、そもそも従者と浮気してる。
そこに現れたヴィリ。
自由だし、面白いこと知ってるし、カードゲームして
一緒にいて楽しい。
初めてできた心許せる相手。
かくしてヴィリは第二王女となる。

でも、ある日突然、ヴィリが冷たくなるの。
遊んでくれない、相手してくれない。
この変化の理由がちょっと不明でして…。
お友達と話してみて
「あわよくば利用してやろうと思っていた野心家のヴィリに
トルへの情が湧いて、距離を置こうとした」
「子供のできない第一王女が哀れになった」
など。

この時のトルが切ないのよ。
初めてできた心許せる相手に突然見捨てられる。
またしても愛がもらえない。
そしてここで、自分がこれまで同様のことをして
第一王女を傷つけていたことに気付く。

でも、本当につらいのはここからで、
トルは結局、病気のナルの身代わり要員だった。
女王は、トルの元気な身体にナルの魂を入れて
ナルを蘇らせることが目的だったの。
そのために、毎日、呪いの毒薬をトルに飲ませる。
女王からの贈り物だと喜んで飲むトル。

トルの身体をトル。
ナルの身体にナル。

いよいよ身体に変化が現れ、
苦痛に倒れるトル。
3日後にナルに変わることが確定する。

ちょうどそのころ反乱軍が城に迫り、
ヴィリは嫌がるトルの手を引っ張って逃げる。
しかし、逃げる途中で撃たれてトルの身体も終わりを告げる。
これは同時にナルの復活も消えることを意味する。

トルは崩れ落ちる前に
「託す!」とヴィリを前方に押し出す。
ヴィリはトルの意思を受け止め進む。

生まれてすぐに親に捨てられ、
呪われた子として島送り、
戻されたと思えば首切りの毎日、
初めて心を許したヴィリには冷たくされ
最後は兄の身代わり。

自分の人生に意味があったのかなあ、
自分って無駄な人間だったのか?
救いのない人生。

そこでヴァリが言うの。
「無駄なんてない!」

これが全てだと思う。

オープニングの
「生きる意味がない」からの
ラストの
「無駄な人間なんていない」。

人は全て価値がある。

そして、全員に認められなくていい、
認めてくれる人は1人いればいい、
とも思った。
ヴィリは全力でトルを助けようとしたし、
トルの最後の思いを受け止めた。
それでいいと思う。

蓬莱さんは他にもたくさんのメッセージを織り込んでいた
ことはわかるのだけど、1回の観劇で理解するのは無理でした。

途中トルが歌う聖なる歌。
がなり立てる台詞が多い中、
いきなり歌い出してもさすがの清らかさ。
歌のシーンはほんの一瞬だけど心に響きます。
王子が出演なのに歌一個もなしとか
蓬莱さんも諦めきれませんよね。

若村さんは演技派だし、
伊藤沙莉さんはすばしっこい少女がぴったりで
軽やかで愛らしかった。

でも、ファンのひいき目なしでも王子の実力が圧巻。
ストプレでもこんなに素晴らしいってどいうこと?
最大の武器である歌を使わなくても
こんなに感動させる力がある。

蓬莱さんと王子とみんなで
大事なメッセージを時間をかけて
読み聞かせしてもらっているような作品でした。