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博多座『レ・ミゼラブル』2013おさらい〈第2幕〉

後半戦いってみましょ。

*バリケードのシーンもろもろ
ファンにとってはバリケードへの思い入れは強く、
新しいバリケードが現れた時はちょっと違和感だった。
真ん中が割れたような、変な形だなあって。

マリウスの手紙をバルに届けるのは、映画のガブではなく、
旧演出通りにエポなのね。
ラストでバルを導くためと、
「(マリウスが)わかってくれない〜♪」から『オン・マイ・オウン』
の悲しい心のうちに続くためにはやっぱりエポか。

ジャベの敵地の報告とやらを聞きながら
「嘘つき!」と言うタイミングを計っているガブが可愛い。
ここ、突き抜けるようなクリアな声で響いて欲しいけど、
月杜くんがちょっと引いた声になってしまったことがあって、
本人的にもあちゃ〜だったんじゃないかな。

今回ガブとグランの関わりがよく見えた。
ジャベの嘘を見抜いたガブを讃えてグランが酒瓶を渡したり、
『恵みの雨』の後、泣きじゃくるのもグランの胸、
最期に抱きかかえられるのもグランの腕。

学生さんたちの識別まではまだまだだなあ。
「クールフェラック見張りだ」で、わかるくらい。

*最後の戦い
一人ずつに光が当たりながら、撃たれ、散っていく様は
それぞれを大切な存在に見せてくれた。
アンジョの最期は、「新演出の方が良かったぁ」というファンいるのかしら?
まわり舞台が回転する時のあのグッとくる思いがぁ…。
貧相なリヤカーで運ばれていくアンジョ。
これも、学生の革命の稚拙さということか。

*下水道
こことジャベの自殺の映像が面白かった。
ジャベが長い下水道を延々と歩いていくイメージが湧く。
ただ、引きずる、背負う、はいいんだけど、
お姫様抱っこの時にちょっと笑ってしまう。
マリウスたちはどんな気持ちでバルの胸に抱かれているのでしょう?
背中に背負われて二つ折りになるのもきついなあとか。

*ジャベの自殺
ここの映像はさらに面白かった。
ほんとに落ちて行くような錯覚。

*カフェ・ソング
田村マリウスの「ことばにならない〜♪」の
言葉にならなさの悲哀度はさておき、
バリケードと共に、ファンはう〜ん…となるのはここだよね。
空のイスとテーブルがないじゃないかー!
歌詞にあそこまではっきりあって、
マリウスはそれを見つめながら歌うのに、どうしてなくしたのかなあ。
まあ、それでも「友よ赦せ」とか「友よ、聞くな〜♪」では
グッときちゃうんだけどね。

*バルジャンの告白
ここでの表情は原田くんがダントツだったね。
マリウスの気持ちが表れてたもん。
さすが!演技は原田マリウスだ。
田村くん、がんばれ〜!

*結婚式
実は今回このシーンにはまってしまった。
後方にケーキや食器をおいたテーブルがあって、
その横に背の高い給仕さん?2人と
黒服の給仕長?のような人がいるんだけど、
下手の給仕さんがアンジョ上原くん。
金髪のカツラの下の黒くて太いマユ見ただけでもおかしいし、
Mテナのムチャブリにいちいち驚くのが見ものです。
Mテナがシャンパンを1杯一気に飲み、もう1杯もぎ取ってまた飲み干し、
ビックリしたアンジョ給仕が「なんですか、あの客は…」と
給仕長に報告というか、苦情を言う。
Mテナがウェディングケーキを勝手に食べ、その食いかけをみつけた
給仕たちがこれまたビックリして、ケーキの周りに固まって
「これはどういうことなんだ?」と思案する。
こんなやり取りばかり見てたから、肝心のマリウスとテナのやり取り、
全く見ていませ〜ん!
田村マリウスどうだったのかしらん?
上原くん、お顔が濃いから、キリリとした表情はかっこいいんだけど、
びっくりしたり、「ど、ど、どういうことですかぁ〜」みたいな
困惑モードはおかしくて仕方がない。

*エピローグ
す〜っと表れる和音ファンテ、ここは叫び調ではないので、
歌声が美しく響きました。
いつも思うのだけど、コゼットに言われてバルが「生きてみよう〜♪」と
思いとどまったようにしてて、
でもその直後に「最後の告白を書いた〜♪」と
なるのはどういうことなんでしょう?

ここで導くのも旧演出通りにファンテとエポ。
女性の声で導きたいのかなあ。
エポは手紙を渡したくらいでバルと関係ないじゃんと思う。
みんなの輪に引き入れるのは司教さまだけどね。

*民衆の歌
最後は、従来どおり圧巻の『民衆の歌』。
『RENT』でラストの『Seasons Of Love』がなくなってたのが
相当残念だったけど、さすがにレミはそんなことはなかった。
この歌ないとはじまらないもんね。

ということで、sasaの「博多座レ・ミゼラブル2013」も終演しました。
凱旋公演には伺いませんが、またお会いできる日を楽しみに。

博多座『レ・ミゼラブル』2013おさらい

波乱含みのスタートで、これまで親しんできた演出が変わり、
キャストも一新。
sasa自身の記録の意味で、おさらいしてみます。
※記憶違いや不明箇所もあり。正直、既に記憶が薄れているぅ〜!

*ツーロン
映画と同じく船のイメージでしたね。
原作全く覚えてないので、旧演出では石切り場かなにかかと
思っていました。
最前列下手にマリウス発見。
バルジャンがどこから出てくるかを見失う

*司教さま
今回、あまり印象に残る司教様がいらっしゃいませんでした。

*独白
バルジャン3人とも声量が大きく、圧巻でした。
仮脱獄証を破り捨てた後、バックにタイトルがジャジャーンと出るのが
物語のはじまりっぽくて好きだった。

*一日の終わりに
旧演出は民衆がそれぞれ自分の動きをしていたと思うけど、
今回は細く開いた隙間から、ウヨウヨ虫のように出てきて
固まってうごめく。
ちょっと気持ち悪い。
民衆の暮らしの悲惨感がよく伝わる。

そのまま工場に流れて、上手2番目エポ、3番目Mテナ。
せっせと何か磨いている。
映画では縫製工場のようだったけど。

*夢やぶれて
映画同様、ファンテが最初の客をとってからになるかと思ったら、
このタイミングで歌うのは旧演出と変わらないのね。
この客、工場長のような気がしたけど?
工場長ならファンテ絶対嫌がるよね?
和音さんが一番良かったけど、sasaはやっぱりアンのファンテが好き。
1曲の中に失望と、過去の思い出と、これからの決意があり、
あれだけドラマを感じたのはアンだけだった。
最後、ファンテが立ち去る時に振り返るのだけど、
あれは何を意味しているのだろう?

*ラブリィ・レイディ
ここの女性陣、ダンサーさんだけと思ってたら、エポもいるのね。

*Who am I?
ジャベが立ち去り、壁が閉じたところで、ふっと力が抜けて
バルジャンの苦悩が始まる。
バルジャン3人とも、声量たっぷりだったから聞きごたえがあった。
裁判官の下手がアンジョ、上手がマリウス。
アンジョの神妙な表情がなんとも言えず…。

*ファンティーヌの最期
ここも、う〜ん、アンのファンテの方が泣けました。
やはり岩崎宏美さんがベスト。

*対決
歌の迫力はすごかったけど、前はもっと物を振り回していたような…。

*リトル・コゼット
木村青空ちゃん、近貞月乃ちゃん、清水詩音ちゃん、
と3人拝見しましたが、詩音ちゃんが一番好きだった。

*宿屋
駒田さん1回、KENTAROさん3回。
KENTAROさん、男前過ぎないかい?
Mテナは三人ともドスのきいた歌も抜群だし、魅力的だった。
可愛いゆうなさんが好きだけどね。
鳥かごの扱いがそれぞれで、みなさんお気に入りで戯れてたのに、
テナに横取りされる。

*乞食たち
ラッキーにもガブもお三方拝見できました。
こちらもみなさん小生意気感も可愛さも溢れてて
レベル高い。

*強奪
「何でも知ってるわ〜♪」背伸びするエポがいじらしいね。
マリウス、コゼットにひと目惚れ。
ブルーの衣装のマリウス、背筋がシャキッと伸びてかっこいい〜!
コゼットの衣装はロリータっぽかったけど、前回のお嬢様風がいいなあ。

*Stars
この歌難しいのねえ。
というか、この曲は、レミの聴かせどころだから、
ついつい他の曲以上に期待しちゃうのよねえ。

*ABCカフェ〜民衆の歌
アンジョがカフェのセンターにすくっと立つ。
このアンジョなら「市民は立つ」んじゃないの?
それにひきかえ、コゼットに浮かれるマリウス、まったく〜!
まあ、そこも可愛く思えるのが田村くんだった。

*プリュメ街
こちらも田村くんのおかげで、好き度が急上昇。
いい曲だなあ。
コゼットがバルコニーから出てきた時には「ロミジュリかあ〜!」と
誰もが思ったことでしょう。
そもそもコゼットのキャラがおとなしいいい子から、
少しオキャンになってたよね。
「もう大人よ〜♪」ってことか。

*ワン・デイ・モア
荷車のようなものでぐるぐる回っていたのが、
全員が一丸となって固まり、隊列を前後させる演出になってましたね。
テナ夫妻も床下から頭出してたのが、サイドから。
最後はV字になって1幕終了。

博多座『レ・ミゼラブル』4回目

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■日時:2013年8月29日(木)18:00
■会場:博多座 3階 サブセンター立ち見
■出演:
バルジャン/キム・ジュンヒョン
ジャベール/吉原光夫
エポニーヌ/昆夏美
ファンテーヌ/里アンナ
コゼット/若井久美子
マリウス/田村良太
テナルディエ/KENTARO
Mテナルディエ/森公美子
アンジョルラス/上原理生
ガブローシュ/松井月杜
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田村マリウス見納めのこの公演、
無理して行ってよかったあ。
これ行かなかったら絶対後悔してたもん。

前回の感動は幻だったのかも…と自分でもあやふやだったけど、
やっぱりsasaの個人的好みとして、マリウスは田村くんが良い。
もともとマリウスってこれまであまり好きなキャラじゃなかったのよ。
健気なエポの気持ちに全然きづかず無神経だし、
マリウスのために銃弾に倒れた時だけ大騒ぎするし、
仲間がいなくなっても結局自分だけはちゃっかり幸せになるし。

でも映画のエディ・レッドメイン以来、マリウスに入れ込んでるなあ。

マリウスって囁き歌が多いよね。
『プリュメ街』も『恵みの雨』も『カフェソング』も。
なので、囁き歌声が好みだとsasa、コロッといってしまうようです。

今回の『プリュメ街』、
昆エポ、田村マリウス、若井コゼ、素晴らしいバランスだ〜!
みなさん高音がきれいで、声質もバッチリ♪
とても美しい『プリュメ街』だった。

『恵みの雨』もエポの後を続けて「そだてよう〜♪」が泣かせる。

そして『カフェソング』は出だしの「こ・と・ば・に・な・ら・な・い〜♪」
ですでにやられた〜!
ほんとに言葉にならない切なさ。

それでいて『ワン・デイ・モア』の「めぐりあえたのに〜♪」は
キリリと声が響くのも素晴らしい。

と、sasaの記憶は正しかったことを確信。

それにマリウスが田村くんだと、学生たちもまとまってる気がするの。
何かのインタビューで、いくさぶろ君が
「アンジョを追い抜くくらいのリーダーシップでやりたい」
みたいなことを言ってて、
確かにいくさぶろ君はちゃんとやるから
みんなマリウスを支えようって感じにはならないのだけど、
田村くんだと「大丈夫?」って心配になるし
あまり知的にも見えない(ごめんなさいね)ので、
全員で一丸となってアンジョについていこう!って感じがするのよ。
同じくインタビューで、原田くんといくさぶろ君が
「田村くんは子犬のように『わかりません』って言うから教えてやりたくなる」
みたいな話もしてて、
みんなでマリウスを包み込む感じが、
あの雰囲気を出してるんじゃないかなあと思う。

カテコの時も、基本的にマリウスはコゼットの手をひいてるんだけど、
去る時に一度手を離してしまったままで、
若井コゼットから「私の手をひいてくださらないの?」みたいな顔をされて
慌ててエスコートしてたのも可愛かった。

キムバル、前回と同じく『彼を帰して』の「うらめしや〜」感は拭えなかったけど、
「我が子です〜♪」の音階はたまたま違ってたみたいね。
今回は普通でした。
それに『独白』のラストの迫力はすごかったわ。
どこまで出るのかしら?というくらいの声量。

今回は吉原さんがジャベだったわけですが、
ジャベの歌が難しいことを再確認した次第。
『Stars』難曲なのねえ。
禅さんの『Stars』が聴きたかったぁ。

キムバルと吉原ジャベ、四季時代のお仲間だからかしら、
カテコでもがっしり抱き合ってタッグを組んでるのがよくわかったわ。

まだまだ細かいところも書きたいけど、今日はこの辺で。

って、いつまで書く気なんだ!?

今日の様子

今日はフランスに行けず、
行けない理由だった大仕事も想定通りには進まず、
どうやってまとめようかと途方にくれている中、
託していたゆうさんからレポメールをいただく。

入り待ち・笑顔がかわいい田村くん、
学生たちの団結の強さ、
カテコでのご挨拶はなかったらしい。

まだ大阪公演も凱旋公演もあるから
いちいち挨拶してたらキリがない?

それにしても田村くん、
プロフィール写真含め、写真写りが悪くない?
本人も、舞台でのマリウスも可愛く且つ精悍なのにね。

明日は博多座千秋楽ですが。
昨日、無理してでも観たおかげで、心がざわざわすることもありません。

嘘つき

sasa、嘘つきでございます。
先日「My楽」と言ったくせに、今日も行ってしまった。
明日のマチネが田村くんのラストで、
明日はどうしても仕事が休めず、
そうなると今日ソワレしかない…。

C席はもちろん完売だし、
そうそうネットにも転がってないし、
残りわずかのA席はお高くて買えるわけないし。

で、いつかゆうさんが「立ち見した」って
軽くおっしゃってたのを思いだした。
3時間のレミゼ…でも田村マリウスのため…覚悟の上で立ち見で参戦。

ところが、ま〜ったく問題なし!
1幕なんて「え?もう終わり?」って状態。
3階から座ってみるより舞台がクリアに視界に入ります。
脚もそれほど疲れない。

念願の田村マリウス「カフェ・ソング」が再聴できて満足〜☆

明日も行きたいよ〜!
田村くんの博多座ラストだからカテコでご挨拶もあるはず。
でも、どうしても行けない。
ゆうさんが行かれるということなので、明日は託しました。