この2日間、子どもたちは地元の大学主催のロボット教室。
最近は、大学主催の小中学生向け対象講座をよく目にします。
アイボとまではいかないけど、
ヒューマノイドロボットの仕組みやプログラミングを学んで
グループで一体のロボットを完成させます。
(あ、上の写真は先生作成の見本だよ)
プログラミングの完成度がイマイチで、
満足な仕上がりではなかったようですが、
大学の学食での格安ながっつりランチして
学びとは別の意味でも楽しんだ様子。
行きたいと思いつつ予定の定まらなかった
「アクロス・文化学び塾『カンディンスキーと青騎士』展」
うまいこと時間が空いたので、当日の朝慌てて申し込んで
行って来ました。
カンディンスキーの絵いいよねえ、くらいの気持ちでしたが、
山口県立美術館の斎藤先生の講演は、
とてもとても興味深く、最後は感動すらおぼえました。
カンディンスキーもね、最初は写実的な絵からスタートしたのです。
でも、恩師たちの描くような、暗いどんよりとした絵は嫌!
という信念は曲げず、絵描きの恋人や仲間と共同生活をし、
刺激を受けながら、形の単純化や色の実験を重ねていきます。
今回の目玉は、チラシにも使用されている「印象Ⅲ(コンサート)」。
シェーンベルグのコンサートに感動してすぐ描いた作品です。
音楽の印象を画家が描くとこうなる。
「なんか、すっごく黄色い音楽だった」ということです。
色によって直接魂に響く絵と
音によって直接魂に響く音楽。
どちらも様々な文化を越え、万人の魂になるはず。
展覧会の作品はレンバッハハウス美術館から来ているのですが、
その所蔵の経緯がまたドラマティックでした。
また、青騎士が結成され、いよいよという時に、
第一次世界大戦が勃発し、活動は3、4年で終わってしまった
という終焉には思わずウルっときました。
こんなお話を聞くと、是非、ホンモノ見たいものですが、
山口県立美術館、ちょっと遠いです…。
これまた招待券をいただいていて、
今週末で閉幕なので、行って参りやした。
とにかく作品の量が凄い。
人と話したり、小説を読んだりすると、
創造力が刺激されるようで、
シリーズものがたくさん。
商業ベースにもこだわらなかったようで、
企業から依頼を受けた連作もあります。
海外からの評価も高く、
アメリカにも数ヶ月滞在していて、
英文を書き入れた作品、
ホイットニーの詩に寄せたものまである。
こんなハイカラぶりは意外でした。
柔軟で先進的な思考の持ち主だったんだろうな。
そして、何より作品づくりが大好き。
女性シリーズも多いですが、
苦労して育ててくれたお母さん、
連れ添ってくれた奥さんへの思いが込められているということです。
広島といえば「原爆ドーム」。
こんな時期だし、立派な大人だし、子どもを育てる親だし、
核の問題についてちゃんと向き合わないとという思いが
自ずと生まれてきますね。
現地というものは、教科書で習ったり、
メディアで見聞きしたりするよりもずっとリアル。
実体験から話す語り部さんたちの訴えかける力は
とても強くて説得力がありました。
原爆ドーム前の語り部ボランティアさんの周りにも
大勢の人たちが集まって話を聞いていました。
原爆の後、アメリカが設置したABCC(原爆傷害調査委員会)
というとんでもない機関。
調査のみを目的とし、つまりは核兵器の人体実験。
治療には一切あたらない。
治療をすれば、アメリカの非を認めることになるから。
平和記念資料館の中でも多くのボランティアの方が
活動されています。
8月6日の様子も模型を使ってリアルに説明してくださいます。
爆撃の3日後には広島電鉄が運転を再開させたこと、
それが広島市民を大いに勇気づけたこと、
みんなお金なんか持ってないから無料で乗車させたこと、
だから広島は今でも路面電車を愛していること、
なども語られました。
よく、語り継ぐ人がいなくなることの危機感が言われるよね。
こういうことなのねって思った。
正直、展示資料は改訂されてない印象がある。
「核保有国」の展示なんてかなり古い情報だったし。
でも、語り部さんの力は不動。
そして、大人たちが真剣に聞いていたのも
「少なくとも自分たちが聞いておかなければ。
記憶を途絶えさせてはいけない」という
気持ちだったと思う。
子どもたちは、もちろん退屈そうにダラダラしてたよ。
せっかくの休みの日になんで社会科見学させられるん?って。
まあ、現時点で子どもがそう思うのは無理もないと思う。
sasaだって、小6の長崎への修学旅行の時、
原爆関連の施設まわったはずなのに、その記憶ないもん。
でも、社会的責任を持つ大人になると、
意識はまったく違ってくるもんだ。
子どもたちも今はわからなくても、きっと自分が親になった時に、
「あの時のお母さんの思いはこうだったんだな」ってわかると思う。
親ってきっとそんなもんだよね。
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