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演劇「尺には尺を」テレビ放送のお知らせ

なんと、先日sasa観劇した新国立劇場主催演劇公演
「尺には尺を」「終わりよければすべてよし」がTV放映されるらしい。
そういえば、sasaが観劇した公演に
「撮影が入ってます」って書いてあったような…。
新国立さんなんて太っ腹なのでしょう。

興味のある方ぜひご覧くださいね。特に尺尺がおすすめです。

<放送番組名> 
NHK BSプレミアム4K/NHK BS「プレミアムステージ」

<「尺には尺を」放送予定日>
★NHK BSプレミアム4K
2024年1月14日(日)23:20~ ※番組内2本立てのうち前半
★NHK BS
2024年1月15日(月)0:10~ ※番組内2本立てのうち前半

https://www.nntt.jac.go.jp/play/news/detail/13_026826.html

<「終わりよければすべてよし」放送予定日>
★NHK BSプレミアム4K
2024年2月4日(日)23:20~ ※番組内2本立てのうち前半
★NHK BS
2024年2月5日(月)0:10~ ※番組内2本立てのうち前半

#尺には尺を #新国立劇場 #終わりよければすべてよし #プレミアムステージ

博多座『西遊記』

■日時:2024年11月21日(火)16:30
■会場:博多座
■脚本:マキノノゾミ
■演出:堤 幸彦
■出演:
孫悟空:片岡愛之助
小池徹平:三蔵法師
戸次重幸:猪八戒
加藤和樹:沙悟浄
村井良大:玉竜
藤岡真威人:紅孩児
山口馬木也:銀角
藤本隆宏:金角
中山美穂:鉄扇公主
松平 健:牛魔王
田村 心、曽田陵介、小宮璃央、柳 美稀、押田 岳
桜庭大翔

ちょっとしたご縁がありましてちょうどお休みの日だったこともあり
行ってきました。
愛之助さん初見。
ミュージカルでおなじみの面々も。

愛之助悟空、登場するなりパアッと舞台が華やぎます。
全身でお客さんに向かっていく感じ、さすがです。
そして身体能力が高いんですね。
ワイヤーアクション満載。
カテコではバック転もされましたよ。

アクロバティックな群舞が多く、
ミュージカルとは違うジャンルのダンサーさんたちなのでしょうね。
イメージとしては中国雑技団みたいな。
ビシッバシッと動かれてました。

ちょうどトークショーの公演でして
(片岡愛之助・小池徹平・戸次重幸・加藤和樹・村井良大)
愛之助さん:ワイヤーアクションは全力で走って飛び立つ。
着地が難しい。
ワイヤーはなんと人力で動かしているらしい。
はめこみ映像は録画だと思ってるだろうけど
ちゃんと生撮影しているんだって。

戸次・加藤・村井:
(劇中のフリートークコーナーについて)
しっかり事前打ち合わせしていて、
8パターン用意している。
玉竜の腰下を回転させるのは毎回必須とのこと。

決してお話自体が感動!とか泣ける!とかじゃないから
せっかくの小池くんや加藤くんもったいないなあ。
マツケンさんまで出てるのにね。

これがsasaの2023年観劇収めとなりました。
う~ん…これかあ。

舞台『無駄な抵抗』


■日時:2023年11月18日(土)13:00 約2時間
■会場:世田谷パブリックシアター
■作・演出:前川知大
■出演:
池谷のぶえ 渡邊圭祐 安井順平 浜田信也
穂志もえか 清水葉月 盛隆二 森下創 大窪人衛
松雪泰子

今回の遠征は全てストプレ。
なかなか集中力のいるものでした。
そのラストはイキウメ前川さん作品。
イキウメ一度見てみたかったのよ。

役者さんは昨日の阿佐谷スパイダースに続きケラ作品と被りますね。
渡邊さんは『アンナ・カレーニナ』で宮沢りえちゃんの相手役だったから
有望株なのでしょう。

電車が停まらなくなった駅の駅前広場が舞台。
電車が停まらないから
大道芸にもカフェにも人が来ない。
仕方ない。特に抗うことなく過ごしている。
そこにカウンセラーの桜が小学校の同級生でもある
依頼人山鳥芽衣(池谷のぶえ)と待ち合わせをしていた。
芽衣はただカウンセリングを受けたいのではなく、
昔桜に言われた「人を殺す」という予言がずっと気になり、
そうならないように気をつけながら、今まで生きてきた。
そのことを話したかったのだ。

桜も悪気があって言ったわけではないけど、
そんなこと言われたら、誰でもずっと心にひっかかりを持つことになる。
それも、芽衣には思い当たることがあったからなおのこと。

家族との関係が悪かったり、
ホストに入れ込んだりという話が語られていくが
結局全てはひとつのことにつながっていた。

小さいころ支援を受けていた叔父から
性的虐待を受けていたのだ。
最初はよくわからず、抵抗もできず、
桜から「人を殺す」運命を告げられてからは
気をつけて生きてきた。
その言葉がなければもしかしたら何らかの手を打てたのかもしれない。

桜は自分の言葉が、
それも自分では覚えていないような無責任な言葉が
他人の人生を大きく左右したことには
少なからずの責任を感じ、
芽衣が叔父を訴える助けになろうとする。
芽衣自身は桜と話すうちに、無駄であっても抵抗しないことには
前に進めないことを知る。

この作品と対象が違っても、
大きな力に抵抗することは、やっても無駄だとよく思う。
会社や上司に行ってもラチが開かず、
そうするうちに、言うことさえやめてしまう。
無力になる。

この作品をみたとて、
抵抗しないことには前に進まない、
結果はどうあれ抵抗することに意味がある
ということにはなりませんが、
芽衣にはきっと意味がある、あってくれ、と思うのでした。

池谷さん、これまではおばあさん役とかが多く、
過去がありながらも立派に生きてる、
背筋がピンとしててジャケットの良く似合う
大人の女性役を見たら、あら御綺麗な方なのね(←失礼)。
パリッとかっこよかった。

松雪さんは昔タモリさんが
「鳥栖にはこんな美人はいないよ」と言ってて
ほんとそうだよなあと当時から思ってましたが、
確実な美人さんというだけでなく、上手な舞台役者さんですね。

阿佐ヶ谷スパイダース「ジャイアンツ」


■日時:2023年11月17日(金)19:00
■会場:新宿シアタートップス
■出演:大久保祥太郎 坂本慶介 志甫まゆ子
伊達暁 智順 富岡晃一郎
内藤ゆき 長塚圭史 中村まこと
中山祐一朗 村岡希美 李千鶴

阿佐ヶ谷スパイダース、そこそこ有名な劇団だと思うのですが
新宿のこんな小さな劇場でやるのね。

老人が昔住んでいた街に行くと
偶然にも長らく会ってなかった
(というか縁切り状態になっていた?)息子と会う。
ぎこちなかった関係もなんとなく家を訪ねることになり
奥さんにもてなしてもらったので
翌日訪ねていくと、そんな家はない。

そこに「けいとう」という謎の現象や
花火、目玉探偵、とか出てきて
また理解できずモヤモヤ。

これからどんどん老いていくのに
恐らく孤独なあの初老の主人公の行末が心配になるし、
盆も正月も一瞬しか帰省せず
メールの返信は最低文字数の息子たちのことを思うと
他人事とも思えず
苦みが残る。

村岡さんは相変わらず面白かった。
ああいう台詞とか間の面白さは一体何なのでしょうね。

舞台『ねじまき鳥クロニクル』


■日時:2023年11月17日(金)13:30
1幕90分/休憩15分/2幕75分
■会場:東京芸術劇場プレイハウス
■原作:村上春樹
■演出・振付・美術:インバル・ピント
■出演:
<演じる・歌う・踊る>
岡田トオル:成河/渡辺大知
笠原メイ:門脇 麦
綿谷ノボル:首藤康之(Wキャスト)
加納マルタ/クレタ:音 くり寿
赤坂シナモン:松岡広大
岡田クミコ:成田亜佑美
牛河:さとうこうじ
間宮:吹越 満
赤坂ナツメグ:銀粉蝶
<特に踊る>
加賀谷一肇、川合ロン、東海林靖志、鈴木美奈子
藤村港平、皆川まゆむ、陸、渡辺はるか

2020年に観たので2回目観劇。
とはいえ、え?前もこうだったっけ?と思うのは
記憶違いだけではなかったようです。
振り付けも演出も相当変わっているらしい。
役者さんたちがますます思いもよらぬ場所から
ムニョムニョ出てきてウゴメイてヌルりと消えていく。
気持ち悪い、気味悪い。

今回は大貫君キャスト日が取れず首藤さんとなりました。
1シーン見せ場はあるし、ダンサーでないとできない役ではあるのですが、
どうだ~!みたいなシーンがないのが残念。
まあほとんどの演者さんが踊り手さんで
ずっと誰かしら踊ってるんですけどね。

一番変革されてたのは、
前回も驚愕した吹越さんのノモンハン独白。
本を読んで一番恐ろしく辛いあのシーンは
感情のない密やかな声で淡々と語られ、
そこに驚異的な身体能力の吹越さんの表現が加わります。
ここって20分ほどあるらしいんだけど
ずっと緊張感が途切れず、魅了する力がすごい。

これだけたくさんお芝居観てるのに
吹越さん他で拝見したことないのよねえ。
舞台役者さんだと思うけど、テレビが多いのかな。
ご縁があればぜひ。